夫が脱サラして始めた居酒屋を夫婦二人三脚で営んできました。
ところが、夫と常連客だった女の浮気が発覚。そして離婚...。
現在の私は一人暮らし。近くに住む孫たちと楽しい日々を過ごしております。
【前回】不倫の慰謝料はどうなるの? 離婚して家も車も売ったけど、大した金額にならなくて...
旦那と離婚する数年前のお話です。
私には疎遠になっていた一人暮らしの母親がいるのですが、母のお世話をして下さっているボランティアの方から「もう長くないだろうから会いに来て欲しい」と何度も電話がありました。
入院している母親が私に会いたがっているらしいとのことでした。
冗談じゃない、先に縁を切ったのはそっちの方じゃないの。
今更会いたいなんてどの口が言うの。
そう言いたい心の声を抑えつつ、ボランティアの方には何かと理由を付けて断っていました。
特に母親と仲が悪くなかった遠方に住む姉は、数回ほど見舞いに行っていました。
その姉からも「最期くらいは会ってやって」と言われましたが、私は頑なに母親に会いに行こうとはしませんでした。
旦那や子どもたちには母親の死期が近いことを打ち明けなかったので、家族からも「会いに行けば?」と言われる事はありませんでした。
何よりも私自身が母親に会いたくなかったのです。
母親は結構長生きだったと思います。
その人生が幸せだったかどうかは別にして。
母親が入院している当時、うちの旦那は絶賛(笑)不倫真っ最中で私の心はズタボロでした。
ですからそんな時期に見舞いに行く気になんてならなかったのも理由のひとつです。
普通の親ならば、自分の娘の旦那が不倫をしている事を知って娘が苦しんでいたなら慰めてくれたり旦那に対して怒ってくれたのではないかと思います。
ですが私の母親は違うのです。
きっとこう言うでしょう。
「それ見たことか...」ってね。
ですからもし私が見舞いに行くような事になったとしても、母親には夫婦仲が悪い事は一切言わずに幸せを装っていたと思います。
結婚してからどんなに旦那と喧嘩になったとしても、私は一度も実家に帰る事はありませんでした。
母親は私の結婚を反対していたのだけれど、それは私を手放すのが寂しいとかじゃなくて、手元に置いて私を自由に扱いたかったから。
もしくはもっと金持ちと結婚させて自分も養って貰いたかったから。
「それみたことか、私が反対したのにあんな人と結婚したから」
...なんてね、母親に会いに行ってたら絶対にそう言われていたと思います。
何でも自分が一番じゃなきゃ気が済まない人でした。
そういえば旦那も晩年はそんな感じになっていったっけ。
特に浮気性な所はそっくりだったな。
旦那が愛人を営業前の店に呼んでイチャコラしていたように、うちの母親も正式に離婚もしてないのに他の男を家に連れ込んでたっけ。
一度その事を旦那に詰め寄った時、「オレの場合は店だからセーフ!」と言われました。
ふざけてんじゃないわよ!
何で旦那がうちの母親の子どもじゃなかったんだろう? と思うほどに二人は似ていたなぁ(笑)。
娘に対して傷付くような事を平気で言ってしまう母親。
そんなふうに思われてしまう人ってある意味悲しいですね。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。