モラハラDV夫との異常な結婚生活を振り返っています。
いろんなことを乗り越えて、今やっと平穏な暮らしを取り戻すことができました。
本当に波乱万丈な結婚生活だったのですが、その中でも忘れられない出来事を書いていこうと思います。
【前回】「これは傷害事件です。旦那さんを逮捕しますか?」夫からの激しいDVに耐えかねて警察を呼んだ日/chii
【最初から読む】モラハラ結婚生活から熟年別居に至るまで。新婚旅行先のハワイで夫は豹変した/chii
夫が暴れて、警察に通報した翌日は、ひどく疲れていましたが、普通に仕事に行きました。
夫もいつものように、普通に仕事に行きます。
何事もなかったようにです。
ただ、子ども部屋のドアが蹴破られて、木の破片が廊下に山積みになっていたのはそのまま。
証拠に写真もとったし、わざと片づけないでそのままにしていました。
高校受験を控えた息子には、申し訳なかったけれど、夫には現実を見せつけたかったのです。
それから数日たったある日、パートの仕事から帰宅後、リビングでコーヒーを飲みながらホッと一息ついていると電話がなりました。
児童相談所からでした。
警察から児童相談所の方へ、連絡がいったようです。
「子どもの目の前でのDVは、虐待にあたるので、お母さん一度、こちらへお越しください」という話でした。
他にいろいろ相談にものってくださるということで、予約を取りました。
夫が暴れて刑事さんが来た日、事情聴取という形で私と夫はいろいろ聞かれて、何か書類にもサインした記憶があります。
その時に、息子にも事情聴取をしていたと思います。
高校受験まであと1カ月もないというのに、可哀想なことをしました。
約束した日に、私は児童相談所に出向いて、40代くらいの女性相談員にいろいろ話を聞いてもらいました。
個室で、2人きりで話したのですが、過去のつらい出来事をすべて吐き出しました。
腕や足の残っていた暴力によるあざも見せました。
鼻水たらしながら、ワンワン泣きました。
相談員の女性は、私の背中をさすりながら、うんうんと頷きながら聞いてくださいました。
今までにも、市のDV相談にも行ったことがありますが、こんなに親身に聞いてもらったのは初めてでした。
市のDV相談では「夫から逃げるには、遠い場所にあるシェルターに入ってもらう。外から遮断された生活になるので、子どもの学校も転校になる」と言われていました。
「その覚悟はあるのか?」と聞かれたけれど、それは無理でした。
なぜなら子どもたちが「転校はいやだ、学校だけは行かせてくれ」と言い続けていたからです。
そんな理由もあり、私はモラハラDV夫の暮らしを続けていたのです。
そのような経緯も、児童相談所の女性相談員にはすべて話しました。
すべて話し終わった後、相談員さんは言いました。
「お母さん、お子さんを第一に考えて、お子さんのために逃げる勇気をもって」と。
その一言で、気持ちがかたまりました。
もう逃げようと。
息子の高校受験の日が迫っていたので、私は夫を怒らせないように、いつも以上に神経をとがらせて気を使っていました。
それと共に、夫には内緒で、アパートの物件探しを始めたのです。
息子が公立高校に合格すれば、学費がずいぶんと安くなるので、2人でやっていけるかもという希望もありました。
私立高校と公立高校、2つの受験日は、夫には内緒にしていました。
「受験なんかさせないからな! 邪魔してやる」と言っていた夫です。
わが子の受験を邪魔してやるという父親がどこにいるでしょうか。
もう本当に普通じゃないです。
3月初めに合格発表があり、息子は希望の公立高校に合格しました。
それからすぐに私は、不動産会社に出向き、物件を決めました。
児童相談所の女性相談員の方からは、何度も電話をいただき、励まされました。
だけど、私の心の中は揺れに揺れていました。
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