「ここは喫茶店か?」PTA定例会で雑談が止まらない3年役員達。低学年役員は黙りこくり.../かづ

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【前回】「何でも聞きや!」深夜のファミレスで泥酔のPTA前会長。今後の立ち回り方をアドバイスされ

「ここは喫茶店か?」PTA定例会で雑談が止まらない3年役員達。低学年役員は黙りこくり.../かづ pixta_38866541_S.jpg

前会長である米沢さんに明け方まで付き合わされたPTA歓送迎会だったが、もう会うのもこれが最後だからと割り切った。

米沢さんから聞いた『PTA副会長の仕事』が多過ぎて一瞬目の前がクラクラしたが、私は小中のPTAしか知らないので高校にもなったらこれくらい当たり前なのか?と思い直した。

歓送迎会から数週間後、第一回定例会前日にPTA担当の坂田先生から連絡網の電話があった。

会長が泊まり勤務なので連絡が付かないという事だった。

「明日副会長の本番なんですが、なんの打ち合わせも無くぶっつけ本番なんですか? 私、1年生の時に役員やってないんで、副会長がどんな進行していたのか見てないからわかんないんですけど」

坂田先生にそう聞いたが、「適当に、なんとかなるから。あんたなら大丈夫や」と言われる。

いやいや、あんたなら大丈夫やって言われても、くせ者が多そうやん...。

連絡網が回ってきた後、欠席の方は直接会長に欠席の連絡をするそうだが、今回は私に連絡をするようになっていた。

第一回目だからか欠席の連絡は無かった。

なんの打ち合わせも無いままだったので少し早めにPTA会議室に向かったが、もう既に『お茶当番』の1年生役員の皆さんが来ていた。

お茶当番は学年ごとに当番に当たり、ポットにお湯を沸かして急須で湯飲みにお茶を入れて配り、帰りには洗って拭いて食器棚に片付ける。(今では考えられないかもしれませんが...)

PTAの定例会に出席するメンバーは、本部役員が会長1、副会長1、会計2、書記2、監査2。

専門委員(それぞれ委員長・副委員長の2名)が広報2、文化2、地域2、各学年代表3、各学年副代表3。

PTA会議室自体が縦長の作りになっているので、おのずと机も縦長に2列対面になるよう配置され、正面に会長と私が座り、左に本部が右に坂田先生を先頭に広報・文化・地域と座り、空いている席に各学年代表が座る。

役員名と名前が書かれたネーム立てを机に並べるのだが、正面の席が3席あって、真ん中に会長その左に私の席だが、会長の右の席にはネーム立てがなにも無いのが少し気になった。

進め方などの話がどこからも無かったので、前日の連絡網の際に同じ2年の会計の黒木さんに聞くと、書記がレジュメを作ってくるからその通りに進めればいいと言うので少し安心できた。

会議の定刻が近づくにつれ続々と役員達が入ってくる。

それぞれネーム立ての前に座っていくので、名簿と顔を覚えながら書記から渡されたレジュメを確認する。

と、その時ににぎやかな集団が入ってきた。

3年の役員達だった。

「そーなのよー! 大変だったのよー!」

集団の中心でひときわ大声で笑いながら入って来たのは、なんと前会長の米沢さんだった。

は? え? なんで??

「もうあの日は帰ったのが4時でさー!」

「大変だったんですね!!」

会議室に入ってきた3年一同が私を見て睨む。

前回私が「こいつが3年のボスか!」と思った川上さんが私の横に来た。

「この前の歓送迎会で、帰りに米沢さんを明け方まで付き合わせたんだって~。米沢さんにご迷惑をおかけしたんだから謝りなさいよね」

「えっ? いや、私は...」

そう言い終わる前に米沢さんが笑い声をあげながらかぶせてきた。

「あらかづさん、この前はどうも~。もうこの子が色々教えてくれって言うもんだから~、ファミレスで明け方まで付き合っちゃったわよ~」

弁の立つ私だが、あまりにも驚きすぎて言葉が出てこない。

えっ? 酔ってて覚えてないのか?

「会長の清水さんの為に、ちゃんと私が指導していきますから♪」

米沢さんがその場のみんなを見渡しながら言う。

それにしても...、なぜ前会長がいる??

米沢さんは会長の隣に座った。

そのための席だったのか。

私は頭に『?』が浮かびながらも、定刻になったので定例会を開始した。

最初に各専門委員会からの報告をしてもらい、続いて今後のPTA行事等の予定と直近の行事の詳細について決める。

小中と本部役員にはならなかったものの、学年代表や広報委員長の経験があったので進行するのには困らなかった。

ただ、3年の役員達が雑談のように喋る喋る。

挙手をして話すわけでなく、思いついたことを思いついたときに喋りだし、それにほかの役員が続いて喋りだし、さながら「ここは喫茶店か?」という状況。

2年と1年は誰も何も発する事無く黙ったままで、3年達だけがああだのこうだのと言いながら事を決めていくのだ。

「あの、よろしいですかね? 2年や1年の皆さんはご意見いかがでしょうか?」

たまりかねて、3年達の言葉を遮るように声を上げた。

その途端今まで喋りまくっていた3年達が一瞬黙り、川上さんがキッと睨んで私を見たのが目の端に映った。

でもそんなのは気にしない。

「2年と1年の皆さん、何かご意見ありませんか?」

誰も何も言わず、中には下を向く者もいた。

「なかったら進めていいんじゃない? さっき3年が色々言ったんだから」

米沢さんだった。

「ほらほら、会長♪ あなたからもなんか言いなさいよ~」

「いや、ぼくは去年はあんまり会議にも出られんかったからほとんど覚えてなくて」

会長の清水さんは頭を搔き掻きへらへら笑っている。

2年と1年から何も出てこない以上、3年だけの意見でまとめるしかない。

会議終了後には、校庭の背景が綺麗に見える花壇の前で広報誌に掲載するための集合写真を撮った。

米沢さんを最前列の中央にして。

帰りに坂田先生の所に行ったが、私が何かを言う前に先生の方から言い出した。

「あ、あんたが言いたいことはわかる! 今日はよう頑張ってくれた!」

「先生! 切れずに最後まで冷静だった自分を褒めてやりたいです!」

生徒時代の私をよくご存じの先生からしたら、私がいつ切れるかとハラハラしたらしかった。

一応大人なんで子どものようにブチ切れる事はしないが、今に見ていろ! と心に誓った。

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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 基本専業主婦の50代。子育てが終わり、夫と2ニャンと暮らしている結婚38年目です。 一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いを思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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