こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴ったブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】高齢の義父が自宅で転倒。4点杖を導入するため開かれた「担当者会議」が心強い!
義母の介護で一番大変さを感じていたのは移動の介助だったかも知れません。
もちろんシモの世話などニオイもきついし、最初は大変と感じることもありましたが
ルーチンとして慣れてしまえば意外と抵抗がなくなり、次第に作業の一環と化していきました。(もっとも、やらざるを得ないからやってたんですけどね)
一方、問題の移動介助ですが、義母の介護が本格化して4年ほど経ったこの頃では
まあまあ動きが良い時もあれば
テコでも動かない時もありと一定せず、後者の頻度は日を追うごとに増えてきておりました。
いつまでも以前と同じ状態が続くわけではない高齢者介護。
介護者にとって負担増になることはあっても軽減に向かうことはまずありません。
身体を動かさない→筋力が落ちる→いよいよ動かさなくなる負のループも相まって、残念ながらデイサービスに週5で通う効果も限定的です。
特に朝起きてすぐなど認知症が進んだ義母は頭がしっかり働かないことが多く、移動している最中でも今自分が何をしているのか分からなくなるのか
途中で足が止まってしまうことがたびたびでした。
そして足が止まるだけなら良いのですが、目的地に到達するまで時間がかかると、筋力が落ちている義母は持ちこたえることが出来ずその場にしゃがみ込んでしまいます。
手引きしていますし動きはかなりのスローテンポ。
尻もちをついても怪我をすることはありませんでしたが(いや、むしろ私の腰の方がアブナイかも・汗)、一旦床にしゃがみこんだ義母を私一人で立たせることは超困難です。
半ベソをかきながら義母を起こすのに何度苦闘したことでしょうか。
本来なら家の中でも車いすの利用を考えなくてはならないところでしょうが、室内の造りから玄関アプローチに至るまで全体が『バリアアリー』なわが家です。
在宅介護を続けるなら何としてでも自分の足で歩いてもらわねば!
日常のルーチンに追われる介護者はこうしてついつい気負いこみ、自らストレスを呼び込む結果となっていることに気づかなかったりもするのです。
それでも待ったなしの介護生活の試行錯誤は続きます。
朝起きて移動を開始する前にスクワット(と、言ってもベッドを背に何度か立ったり座ったりを繰り返させるだけですが)を試してみたところ少しは効果があったようで、しばらくコレが朝の習慣となりました。
しかしこれも上手くいく日もあれば、ぜ~んぜんダメな日もあります。(どっちかというとそっちの方が多かったかな?)
この日もダメダメだったある朝のことでした。
なかなか立てない義母を相手に奮闘していると、起きてきた義父が傍に腰を下ろしました。
そしてやおら一言
だ れ の 女 房 の 世 話 を し と る ん じ ゃ ~ っ!!
介護のストレスは時として
あさっての方向から攻め込んでくることもございます。
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