「また自分の足で歩きたい」。リハビリをがんばる被災した90歳祖母

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ペンネーム:つよぽん
性別:女
年齢:38
プロフィール:2児のアラフォーママです。2018年7月の西日本豪雨で被災した祖母の姿を見て、決して諦めない心を学びました。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

西日本豪雨から2カ月以上が経過しました。私は愛媛県に住む38歳です。被害の大きかった地域では、今もなお避難所で過ごす人たちがたくさんいます。私が住む地域は幸いにも被害は少なくすみましたが、近くの山では至る所で土砂崩れが起こりました。当時の爪痕が今も残ったままです。その光景を見るたびに、災害の恐ろしさを思い出します。

豪雨で足を骨折した90歳の祖母は市内の病院で約1カ月入院していました。ようやく祖母が住む田舎の病院へ転院。まだまだ入院生活は長くなりそうですが、祖母は「命あるだけ幸せだ」と言っています。私は祖母の言葉のとおりだと思いました。豪雨で何人もの命が犠牲になっているからです。大ケガをしたにもかかわらず、前向きに治療に励む祖母の姿は私にとっても大きな励みになっています。

約3週間ぶりに祖母の様子を見にいくことにしました。祖母の大好きな伊予柑ゼリーを手土産に、ワクワクしながら足早に病院へ。病室のカーテンを開けると、ベッドに祖母の姿がありません。3週間前に見たときは、動くこともできずベッドに寝たきりの状態でした。もしかして、もうリハビリを始めたのだろうか......。

私はスタッフさんに祖母の居場所を確認しました。すると予想どおり、リハビリをおこなっているとのこと。祖母の様子が見られる場所を教えてもらい移動しました。するとやせ細った祖母が平行棒を手で掴み、一生懸命にリハビリに励む姿が目にはいってきました。

90歳という高齢の祖母です。リハビリをおこなう負担は計り知れないと思います。「また自分の足で歩きたい」という祖母の強い意志に、心打たれた瞬間でした。スタッフさんに介助されながらゆっくり、ゆっくり足を前へ踏み出しています。やせた小さな祖母の背中が、とてもたくましく見えました。

ケガ直後は、自力で歩くのは難しいかもしれない、と祖母自身も私たち家族も思っていました。しかし自力歩行を諦めない祖母の姿を見て、感動しかありません。決して諦めず、前向きにケガと向きあう祖母の姿を私はしっかり目に焼き付けました。

リハビリが終わり、祖母が私の姿を発見すると満面の笑みを浮かべてくれました。好物の伊予柑ゼリーを渡すと、さっそく美味しそうに食べる祖母。とても元気そうで安心しました。

そして祖母にリハビリの様子を聞くと、想像以上に体力を消耗し大変とのこと。しかしどれだけ回復できるか分からないけれど、地道に頑張ることを決めたと話してくれました。祖母のメンタルの強さには驚かされる一方です。「無理だけはしないでね」と私が声をかけると「家族にも迷惑をかけたくないからね」と相変わらず弱音を吐かない祖母でした。

何か大きな壁に直面したとき、踏ん張れるかどうかは自分のメンタル次第だと思いました。祖母の姿を見て、そう強く感じます。私は現在38歳です。これからどんな人生が待っているか分かりません。もし立ち直れないような出来事に出くわしたときは、祖母のことを思い出そうと思います。決して諦めない心を持ち続けたいです。

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