<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夢乃
性別:女
年齢:55
プロフィール:若くして結婚し、早々に二児のシングルマザーになり、子どもたちが独り立ちしてからは80代の母と同居の日々。
2022年の3月いっぱいで3Gの古い携帯電話が使えなくなってしまうため、母の携帯電話をスマートフォンに切り替えることになりました。
新しいスマートフォンが手元に届き箱を開け、中身を取り出すまではよかったのです。
しかし、母は説明書と一緒に使い方のDVDも同封されているにもかかわらず、一切見ないで私に使い方を聞いてきました。
80歳と高齢なので説明書を見ても頭に入ってこない、と古い携帯電話のときも同様に説明書を見ることがありませんでした。
そのため、一つ一つ、使い方を幼稚園児に教えるように説明したのですが大変です。
まず、母が画面をタップしても、うんともすんとも反応をしないことが度々起こりました。
調べてみると、指先に適度な水分がないとダメなんですね。
年齢を重ねれば重ねるほど、皮膚の乾燥が酷くなっていくのだと痛感しました。
私も指が乾燥しすぎてスマートフォンの画面が動かないことがたまにあるのですが、まさかここまでとは...。
また、「タップ」「スライド」「スワイプ」などの言葉を、かみ砕いて教えなければ通じないのです。
タップは押す、スライドは横にひく、スワイプは指2本で画面を大きくする等、何度も繰り返しました。
そして、一番しんどいのは、いちいち丁寧に教えているのに、次の日には忘れていることです。
細かい設定はショップでしてくれているので必要はないのですが、それでも電話帳登録などは自分で操作する必要があります。
母はそれすら覚えようとしてくれないため、私が代わりに登録をしました。
LINEについては、母の友人たちが現在スマートフォンを使用しているのか、まだ古い携帯電話なのかで状況が変わってきます。
全員にメールで状況を確認して、スマートフォンを使用している方にはLINEの登録をしてもらいました。
もちろん、母の友人は同じく高齢の方ばかりのため、こちらも説明するのに一苦労。
先方も説明書は読まずにショップへ訪問して使い方を教えてもらっているそうで、やっぱり母と同じような状態です。
一度に多くを教えてしまうと、まるで子どものように癇癪を起こすため、一つ一つ教えなければなりません。
まずはLINEの使い方をマスターしてもらおうと努力。
文字の打ち方から、スペースのあけ方、自分が送ったメッセージに小さく既読とつくと相手が見た証拠と簡単な言葉で教えました。
それなのにやっぱり一晩寝ると忘れてしまって、最初からやり直し。
その行動を1週間続けて、やっとLINEの使い方を少しだけ理解してくれました。
年齢を重ねているせいか、会話をしていてもかみ合わないことが多々あり、母はいまだにLINEとメールの2種類だけしか使えていません。
同じように高齢の親と生活をしている方は、新しいことを覚えてもらうのにどうしているのでしょうか?
何度説明しても分かってもらえず困っています。
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