いつも「誰かのため」に行動していた私。 自分のために「厚かましい人」になってみた結果/中道あん

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。

この年末年始は、「家族のために頑張ってあれこれしよう」を思わないことにしたという中道あんさん。自分ファーストを意識し、やらないことはしないと過ごした結果は...

【前回】 【50代になってラクになったこと5選】自分のために生きると気持ちも軽い!

いつも「誰かのため」に行動していた私。 自分のために「厚かましい人」になってみた結果/中道あん pixta_77840513_S.jpg

55歳からビジネスを始めて、5度目のお正月を迎えました。

去年は3月の出版に向けて執筆活動に忙しく、お正月どころではありませんでした。

フリーランスのはかなさか、または性分なのか、起業後の悩みは、オンとオフの境目がないということでした。

好きなことを仕事にしたので、仕事が辛いとか嫌いとか、またつまらないなどとは一度も思ったことがなく、だからこそずっと仕事モードなのです。

しかもPCがあればどこでもできちゃうこともあって、どこにいくのにもPCを持ち歩いちゃう始末。

始めのころは「いったいいつまでやっているんだ!」と家族から声をかけられましたが、そのうち誰も気にもとめなくなりました。

そうなったらブレーキをかけるのは自分だけになっちゃいます。

ある意味ワーカーホリックともいえるでしょう。

そこで、去年あたりからオフを意識しはじめPCを持たずに出かける日を増やすように心がけました。

そして12月にはいると28日から休みを取ろうと準備を始めます。

年末年始にやるべきことを前倒ししたのです。

結論から言いますと、ここ数年なかったくらいの自分ファーストの休暇でした。

せっかくのお正月なので、「家族のために頑張ってあれこれしよう」なんて思わないことにしたのです。

やりたいことだけやる。

やらないことはしないと決めました。

長男が知り合いの牡蛎の養殖業から直接買い付けた牡蛎なんと5箱分。

殻をつけたままの新鮮な牡蛎を存分に食べようという魂胆ですが、いったいだれが料理するのだ? 私か?

それだけは絶対にイヤだと言って、元料理人の義弟に交渉し、妹のお宅へ家族でおしかけていきました。

そんなこと今までしたことはありません。

これまでの人生を振りかえってみても、人さまを招くばかりで「迷惑をかけたら悪い」と思い、たとえ実家であっても押しかけていくことはありませんでした。

でも、もういい加減、誰かに甘えちゃっていいんじゃないの。

厚かましい人になってみようと思ったのです。

そしたらめちゃくちゃ楽しかった。

素敵なテーブルセッティングに次々と出される料理。

シャンパンにワインをがぶ飲み。

義弟が弾くギターに、手拍子を合わせ今にも踊り出しそうな私。

半ばあきれ顔した息子と娘は、きっと私が酔っぱらっているからだと思っていたでしょう。

でも、そうではありません。

人に甘えている自分のことを全身で楽しんでいたのです。

そして、人に甘えることはこんなに幸福なんだと気づきました。

旅館やホテルのおもてなしを受けるのとはまったく質の違う「愛」を感じます。

いつも人のカップにお茶を注いでばかりいたら、注がれる人の気持ちを知るチャンスはありません。

感謝されることはあっても、それがどういうことなのか実際分からないのです。

だからこそ、普段我慢しちゃっている人、いつも誰かのためにを優先している人は、一切「申し訳ない」という気持を手放して、厚かましい人になってみるといいです。

わがまま言ったり、甘えてみたりをしてみましょう。

そしたら自分が毎日どれだけ素晴らしいことをしているのか、逆に気づくはずです。

お正月休みは、あっと言う間に過ぎていきました。

これといった特別なことは何もなかったのですが、気がつくと、換気扇やクーラーを掃除したり、クローゼットの断捨離をしたりと結構、家事をして過ごしていました。

年越しそばもお節作りも手放したのに、お餅を手作りするなど、自分のやりたいように家事していました。

せっかく長期休暇を主婦業で終わらせているようにも見えますが、私にとっては暮らしあっての仕事なのです。

こういう家のことを、忙しく、ではなく、のんびりとやりたかったのです。

そんなお正月休みも終わりが見え、明日から仕事という前日のこと。

なんだかちょっぴり憂鬱な気分に。

「おっ、ちょっとオンオフの区切りができたんじゃない?」

と嬉しい気持ちになれました。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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中道あん

「女性の生き方ブログ!50代を 丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。20代で結婚、2男1女を授かる。結婚22年で夫と別居。55歳「自分らしく生きたい女性のための発信塾」を起業。4歳になるイングリッシュコッカースパニエルと日々の暮らしを楽しんでいる。著書に『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方(KADOKAWA)』『50代、もう一度「ひとり時間」』(三笠書房)がある

中道あんさんのブログ:アラフィフの生き方ブログ|50代を丁寧に生きる、あんさん流


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『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』

(中道あん/KADOKAWA)

15年前の私は、今がこんなに輝いているなんて、想像すらしていなかった。「家族のための私」から、「私のための私」に! Ameba公式トップブロガーによる40代からの人生を新しく構築する 「女性版ライフシフト」のバイブル。


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『50代、もう一度「ひとり時間」』

(中道あん/KADOKAWA)

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として普通に生きてきた。でも50代になると人生の転機が頼まれもしないのに訪れる。夫との別居、母の介護、女性としての身体の変化、子どもたちの成長。そこから見つけた「ひとりの楽しみ」をあますところなく伝え続ける、「あんさん」流のアラフィフライフ。50代からの人生を前向きに過ごすためのヒントが満載。


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