20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。
人生の何かのタイミングの前に"家を片付けたくなる"傾向があるという中道あんさん。思い出のブランドバッグを片付けたら...?
【前回】素直に頼ることも必要。50代がラクに生きていくために「やめる」という選択もいい
2025年、わが家は新生活がスタートします。
それにあたり、家の中を片付けることに。
人生にはさまざまなタイミングで転機が訪れますが、その前兆として、"家を片付けたくなる"というのが、私のこれまでの経験から実証済みです。
4年前の2020年に行った大きな片づけは、1階をリフォームして2階に自分の部屋を作ったこと。
その少し前から、捨て活を始めていたんですよね。
そのあとでリフォームを決意したのでした。
捨て活は捨てるものと向き合う作業で、ものを手放すということは、ある種の過去を手放すということだと思います。
身軽になるからこそ新しい何かが入ってくる。
その年の冬、リフォームが完成する最中に娘が独立して、息子と2人暮らしに。
とはいえ、息子はいい大人になっていて、2人だけれどひとり暮らしみたいな関係。
それから3年後に、娘がキャリアチェンジのため大手企業を退職してわが家に戻り再び3人家族となり、現在1年半が過ぎようとしています。
話し相手ができてリビングに華が咲くようになったのですが、来年に3人揃って新しい暮らしが始まりそうなのです。
そこで、今回の片づけのテーマは「過去を手放し、今に生きる」
前回の捨て活で処分できなかったものからどんどん捨てていて、タンスの肥やしとなっていたブランド品も処分することに。
これまでも何度か買い取り業者に引き取ってもらっています。
今から8年前、ブランドバックを売りました。
ハワイへ新婚旅行にいった時の記念の品で、もう使わないからという理由で思いきって処分。
当時の査定で7万5千円でした。
ここ最近、ブランド品は毎年のように値上げをして、庶民には高嶺の花。
私が売ったバッグは新品だと150万円もします。
まだこれからどんどん上がっていくんじゃないでしょうか。
もう、バッグとは言えない値段ですし、それを手に下げて、スーパーで大根なんて買っている姿がシュール過ぎる。
誰でもちょっと無理すれば持てるブランド品からブランド品が人を選ぶ時代になったんじゃないでしょうか。
現在は買取価格も驚くほど高騰しているんだそう。
私のバッグも今なら当時の10倍で売れそうです。
そして、金の値段も上がり続けています。
そういった状況から売るなら今だ!と決めました。
4年前の捨て活で手放せなかったブランド品と、ここ数年身につけていない貴金属を持って買い取り業者に行くことにしました。
事前に売りたいものの写真を撮って、お店のLINEで事前査定。
こうしておくと、大体の買い取り上限が分かり、それ以上になることはないけれど目安が分かっていれば納得して引き取ってもらえます。
さて、当日。
大きな紙袋にバッグを4点、小物1点、貴金属2点をいれてお店を訪問。
査定時間はわずか10分ほど。
提示された金額に納得いけば交渉成立です。
2002年に家族旅行でシンガポールへ行き記念に買ったブランドバックは、当時たしか日本円で6万5千円だったかと思います。
何十回と使っていましたが、収納するときは買ったときとほぼ同じ状態で保管していました。
すると、査定員さんからは「使われていないですね~」という評価がつきました。
丁寧にものを扱うことで劣化を防げたようです。
買い取り価格は4万円。
4年前にハワイ旅行の記念に買ったブランドのトートバッグも査定。
ビジネスシーンで活躍し毎日のように使っていました。
でも、内側にはペン跡がついてしまっている...。
こんな状態でも買い取ってもらえるのか?とダメ元で事前査定してもらうと11万円という驚きの価格。
正直「買った値段とそこまで変わらない」と思いました。
実際の査定では、傷や汚れがあるので7万円になりました。
クタクタになったトートーバッグが7万円とは! びっくり!です。
状態のいいバッグが4万円で、クタクタが7万円。
なんでもそうですが、ニーズのあるなしでこんなにも価格に差がつくんですね。
20代の専業主婦だったころ、貯まったへそくりで指輪を購入しました。
夫から「それどうしたの?」と聞かれたらなんて答えよう?とビビッていましたが、興味がないのか、それとも気づかないふりをしているのか、何も聞かれずにほっとしたのを覚えています。
ダイヤがキラキラして可愛いのですが、ここ2、3年は出番なし。
スクラップにされず新しい持ち主が見つかればいいのですが、買取価格は購入代金の約1/3より多い5万5千円。
ハイブランドではありませんが、娘のブランドバッグは2つで4千円。
娘の希望買い取り価格通りだったので喜んでいました。
こうして、持ち込んだものすべての査定を終えて出された金額は、27万4千円。
電卓ではじき出された数字をじっと見て「もう少し頑張れないですか?」とお願いしてみることに。
ここは大阪。
お店の人も慣れたもので、笑顔で1万円アップに成功。
タンスの肥やしが28万円とは、万々歳です。
さて、そのお金はさっそく銀行へ。
使いみちはこれからじっくり考えます。
「古いもの」を処分してしまったので、それを見て思い出すストーリーもそのうち消えていくと思います。
でも、これから始まる「新しいもの」とのストーリーを創る方がワクワクは大きい。
そのための軍資金にしよう。
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