肥満は生死にかかわることも...太っていた自分をとても後悔しています/吉澤恵理

皆さま、こんにちは。医療ジャーナリスト吉澤恵理です。前回まで108kgから53kgにダイエットした経験談や4人の子供との生活を綴ってきました。ダイエットをしたおかげで50歳を目前にした今も17歳の娘と洋服を共有したり、一緒にライブに出かけたりとアクティブでいることができます。

その一方で私は、これまでの人生を振り返り、初めての妊娠から約10年の間、肥満だったことをとても後悔しています。その理由は、肥満が健康を害する危険性が非常に高いということを今、自分の体に起きた変化で実感しているからです。

前回のエピソード:41歳だけど記念のつもりで!50kg痩せて憧れのポールダンスにチャレンジ/吉澤恵理

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忙しいだけと思っていた不調

いつの頃からかは覚えていませんが、この数年はなんとも言えない不調を感じることがありました。肩のこり、手の痺れ。PCを多用する仕事のため、「仕事のしすぎかな...」と思っていました。時間ができたら病院で検診を受けようと思いながら時間が過ぎて行きました。

そして、昨年2018年の8月の終わりに脳のMRIを撮りました。しかし、検査をしたもののその後も忙しく、結果を聞きに行けたのはさらに1ヶ月後でした。

 

歯切れの悪い医師の質問

ようやくMRIの結果を聞きに行くと医師がMRIの画像を見ながら「現在、何か不調はありますか?頭は痛くありませんか?吐き気はしませんか?」と矢継ぎ早に質問をするので「おかしい」ととっさに思いました。

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「何かある」と直感した私は、医師の質問を遮り、「先生、何か異常があるんですね?はっきり言ってください」と言いました。

すると医師が、「脳の血管にコブがあります。脳動脈瘤です。破裂すればくも膜下出血です。それから、脳出血の跡があります。古いものとは思われますが...。大学病院を紹介します。脳動脈瘤の大きさも正確に調べるためCTを撮る必要があります。できるだけ早く受診してください」

 

肥満を後悔

紹介状を書いてもらい、すぐにタクシーに乗り、大学病院へ行きました。その後、造影剤を使ってのCTを撮りました。

脳出血のあとは古いもので幸い、脳の機能に影響はない場所とのことでした。とはいえ脳出血していたと考えるとゾッとします。今となってはそれがいつだったのかを知る由もありませんが、肥満が原因で血管へのダメージがあったと考えずにはいられません。

そして、「脳動脈瘤は、2.5mmです。とりあえずは経過観察ですね。5mm以上になれば手術の必要があります」という医師の言葉にホッとしましたが、「破裂」の可能性はゼロではないそうです。

脳動脈瘤の大きな危険因子は、高血圧です。現在は、正常血圧ですが、肥満でいた間、血圧が高かったのかもしれません。肥満でいたことを本当に後悔しています。

現在は、脳動脈瘤が破裂しないように正常血圧を保つため太らないようにダイエットを継続しています。「死」を意識して改めて「生きる」という喜びを噛みしめています。

私の連載を読んでくださっている皆さまにも、ダイエットは美の追求ではなく、健康維持のためととらえ生活習慣を見直していただければと思います。

 

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

吉澤恵理

東北薬科大学卒業。現役薬剤師。アロマコーディネーター資格も持ち、医療ジャーナリストとして、多様な観点から様々な媒体にて健康や美容についての情報を執筆・監修している。4人の子どもを育てるシングルマザーでもあり、自分らしい人生を前向きに進んでいる。

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