<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夢乃
性別:女
年齢:55
プロフィール:若くして結婚し、早々に2児のシングルマザーになり、子どもたちが独り立ちしてからは80代の母と同居の日々。
今から24年ほど前のことです。
長女が12歳、長男が7歳の頃に、新築だった今の住まいに入居しました。
引っ越しが落ち着き、通常の生活を始めて2カ月ほど経過した、6月の初旬頃の出来事です。
子どもたちを学校に出して、朝の家事をこなそうとリビングにいました。
ふと玄関が開いたような音がしたので目をやると、見覚えのない男の子が立っているのです。
どこかの幼稚園の制服のような服装で5歳前後の男の子なのですが、我が家にはそんな小さな子はいませんし、もちろん息子の友だちでもありません。
その子はさっと息子の部屋に入っていきました。
我が家はちょっと変わった間取りになっていて、玄関の脇が長男の部屋、その隣が長女の部屋、そのまた隣に和室と並び、和室の前がリビングになっていました。
あわてて息子の部屋を見に行ったのですが、誰もいませんでした。
玄関の鍵はかかっていますし、誰か出入りした形跡もありません。
まるでキツネにつままれたような感じでした。
「もしかしたら座敷童なんじゃない? もし座敷童だったら金運が上がるから、試しにパチンコにでも行ってみたら」
友だちにその話をすると、冗談交じりでそう言われました。
その話を信じたわけではありませんが、試しにパチンコへ行ってみたら、なんと1,000円が3万5,000円になったのです。
次の日も子どもたちが学校へ出払った後、やっぱり見知らぬ男の子が玄関に突然現れ、そのまま息子の部屋に吸い込まれていくように移動しました。
玄関の鍵を確認して息子の部屋も見るのですが、やはり誰もいません。
私がリビングに戻ると、なぜかその男の子は玄関から出ていくのですが、やっぱり鍵は開いていないのです。
翌日も3日連続でその男の子が現れて、玄関から息子の部屋に行ったり来たりしながら、やがて玄関から消えていきました。
それが男の子を見た最後でした。
ちょっと気味が悪いことだったりすると、霊の仕業か、幻か何かと思うものです。
ただ、その男の子が現れても恐怖感は全くなかったのと、霊のように透けて見えるものでもありませんでした。
なんとなく構ってほしそうな素振りも見せていたので、怖いものではないと思います。
でも、なぜ我が家へやってきたのか、あの子は誰だったのかいまだに分からないままです。
あの男の子は何者だったのでしょうか? 実際に座敷童だったのでしょうか?
残念ながら、もし座敷童なら我が家はお金持ちになっていたかもしれませんが、ごく普通の生活を送っています。
こんな不思議なことって、よそでも起こったりするものなのでしょうか。
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