<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ころん
性別:女
年齢:51
プロフィール:結婚は向いてないので、身体の弱さと戦いつつも、自由気ままにソロ生活を楽しむ。ちょっと変わってる自覚はあり。
30代のころだったでしょうか、私は比較的短いサイクルの派遣社員としていくつかの会社を転々としながら働いていました。
某大手老舗不動産会社で働いていたときのこと。
正社員の女性はのんびりしていて、私ともう1名の派遣が必死に業務を回しているような部署でした。
私はあまり「NO」が言えない性格です。
本来は私の業務ではないことも、社員の方からの「やってあげて~」の一言でなんでもやっていました。
メールの開き方も返信も分からない上司のPCのお世話なんかもです。
本来の業務である経理と顧客管理業務をしているところに、その上司の「おーい!」というお声がかかればメールを開きに行き、代理で返信するのです。
余裕などはありませんでした。
派遣社員は隣の部署にあと1人いるだけで、面倒なことは押し付けられ、派遣の私とその隣の部署の子だけが残業しているような日々でした。
私の隣の席には、年齢はさほど変わらなかったと思いますが、正社員の女性の先輩が座っていました。
この先輩がまあ働かない方でした。
基本的に2日に一回は「電車遅延」という名目で遅刻。
何をしているのか分からないけれど、給湯室から出て来ない。
「銀行へ行く」という名目でお出かけすると帰ってこない。
土日も営業している部署だったので、先輩と入れ替わりシフトで先輩の次の日に出勤すると、山積みの資料に「終わったら、私(先輩)に戻してください」の付箋のみ。
最初の頃はイラつきましたが、そのうちあきらめました。
先輩の働かない新記録が出たのは、この頃でした。
朝、いつものように電車遅延(嘘)で遅刻。
PCの電源だけ押して更衣室へ(制服のない会社です)。
そこから全く戻ってきません。
やっと出てきたと思ったら、数分でお昼休みのチャイム。
この時点で「え? 午前中働いてないよね?」という私のモヤモヤは大きくなってきました。
そして午後もまた給湯室から出て来ない...。
14時頃、やっと戻ったか! とデスクについた途端「郵便局と銀行に行ってきまぁす」に、「えーーーーっ⁉」結局、その外出からも帰ってこないのです。
ここで怒りよりも「この人、あとどうするんだろう?」と面白さが出てきてしまった私。
行方を見守っていましたが、定時の30分くらい前に帰ってきて、少しだけそれらしくPC入力をしたら、定時のチャイム。
「定時なので失礼しまーす!」とお帰りになりました...。
私はもちろん残業ですが、もうこの件に関して彼女に何も言うつもりもありません。
彼女の行動が面白くなってしまい、夕方頃からニヤニヤしてしまいました。
中途半端にサボられるより、ある意味潔い。
彼女は直属の上司がいない日にサボりをやるんですよね...。
営業の男性社員たちも怒ってはいたものの、直接は言えないようでした。
しかし、周りの目も気にせずあんなことができるなんて、どれだけ強心臓だったのでしょう...今はどうしてるのか、少しだけ聞いてみたいです。
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