<この体験記を書いた人>
ペンネーム:むらまゆ
性別:女
年齢:44
プロフィール:専業主婦。息子は17歳の高校生、夫は46歳の公務員です。
我が家の食費は夫と息子のお弁当代、お茶代、夫の仕事合間のお菓子代含め月10万円です。
高すぎると思います。
原因は息子が高校3年生になり食べる量が異常に増えたこと、野菜価格の高騰、毎日食後に飲むヨーグルトを飲むといった習慣などのせいもあります。
しかし一番の原因は、我が家独特のルールのせいだと思っています。
そのルールとは「家族の好き嫌いを考慮した食事を作る」ということです。
夫も息子も好き嫌いが多く、さらに夫と息子の食事の好みは全く違います。
これを考慮した料理を用意するのがとても大変なのです。
夫が嫌いな食べ物は、チーズ、唐揚げ以外の鶏肉、とんかつ以外の豚肉、クリームシチュー、納豆やめかぶなどのネバネバ系、ホタテなどの貝類。
そして安い牛肉(霜降り肉のみ食べられる)、豚肉(ブランド豚肉のみ食べられるのですが)です。
息子は、寿司以外の魚料理は嫌い(寿司ならほとんどの魚が食べられる)、ご飯も酢飯以外は苦手、でもちらし寿司は食べられない、唐揚げや豚カツはデパ地下以外は食べられない。
野菜はキュウリとキャベツ以外苦手です。
「好き嫌いはしない。作ってもらったものは文句を言わずに食べること」
私の実家ではこれが絶対的なルールだったので、初めはとても戸惑いました。
しかし夫は嫌いなものは出されても絶対に食べないのです。
どうにかならないかと困って、6、7年前に姑(2年前に70歳で死去)に相談したところ、夫の実家での食事は我が家どころではありませんでした。
舅(74歳、年金生活)姑、夫、義弟(41、無職)が別々のメニューを食べていたというのです。
舅は肉類すべてが嫌いで作るだけでも罵倒されるため、絶対に肉料理は作らなかったようです。
もしも肉が食べたかったら、息子たち用に霜降り肉を買ってきて料理したのだとか。
「家族で好きな物だけ食べるのは普通じゃない。いいものばかり食べさせてごめんなさいね。お宅は安い肉が多かったと思うけど」
義母に半分馬鹿にされて相談は終わりました。
夫の偏食は姑のせいかと思いましたが、その状況を知ってもすでに時は遅しです。
ある日、焼き魚が食べられない息子に言いました。
「嫌いでも食べないと将来困るよ。作っている人に感謝しないと」
しかし、すかさず夫が否定してきました。
「作ってくれる人が、自分好みに作らないことが間違いだ」
それは違う! という私の言葉は夫には響きませんでした。
実家で歪んで植え付けられた食への意識は、今から変えることは難しいようです。
あきらめた私は、それから今に至るまで、家族の好みに合わせた料理を用意するようになりました。
今は、好き嫌いのない私が夫と同じ物を食べて、息子にはメインに別料理を作っています。
そんな我が家のとある日の献立はこんな感じ。
夫:焼き魚、煮物、酢の物、ご飯、味噌汁
息子:ハンバーグ、酢の物、高野豆腐の煮物、ご飯、味噌汁
私:煮物、酢の物、高野豆腐の煮物、ご飯、味噌汁
メインが毎日2つ用意される食卓、そりゃあ食費がかかるはずです。
結婚してもうすぐ20年、全く解決策が見つからないまま過ぎてしまいました。
好き嫌いの多い人用の食費節約法がないのか、暗中模索の毎日です。
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