<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ごんちき
性別:男性
年齢:48
プロフィール:会社員で妻と二人暮らし。子どもはいません。
2019年10月のお話です。
当時、45歳の私は妻(当時55歳)と東北の田舎町に住んでいました。
そのとき、台風に伴う豪雨の影響で、私たちの住む町にも甚大な被害が発生しました。
幸い、私たち夫婦の住む貸家は無事でしたが、私の叔母(当時70代)が住む家は床上まで浸水してしまいました。
叔母は一人暮らしだったため、近場に住む親戚を集めて、片付けをすることになりました。
1日目はタンスやテーブル、家電、その他荷物諸々を半日かけて搬出し、廃棄できる物をより分けてから、廃棄できる物は町が設置した臨時のゴミ集積場へ持ち込んで処分しました。
2日目は濡れた畳の搬出作業でしたが、古い家なので畳が何と50枚近くもありました。
濡れた畳はとてつもなく重く、搬出するのに大人5人で1枚を抱えてヨタヨタ搬出することに...。
できれば玄関先にでも出しておきたかったのですが、叔母が「玄関先にゴミを置いておくなんてとんでもない」と大反対。
結局、玄関先からおよそ5mほど離れた庭の片隅まで運ぶことになりました。
大人5人で丸一日かかっての大仕事になってしまい、終わったときにはみんなクタクタでした。
その後、庭のがらくた類を片付けるのに時間がかかり、1週間ほどかかってようやく片付け作業が終了。
問題は搬出した畳です。
業者に頼んで引き取ってもらおうと考えていましたが、叔母が「他人を敷地に入れたくない」と大反対。
やむなく電動工具で解体しようとしましたが、「慣れない電動工具を使ってけがでもされたらいけない」とこれまた大反対。
「じゃあどうするの?」と聞くと「ほうっておいてもらってかまわない」とのことでした。
しかし当時、濡れた畳を重ねて放置しておくと自然発火するというウワサを耳にし、そのままにしておくこともできません。
結局、私たち夫婦が暇を見て文房具のカッターで糸を1本ずつ切り解体して、ゴミに捨てることになりました。
畳はとにかく糸が無数にあり、切っても切っても終わりません。
初めは畳1枚解体するのに2時間以上かかり、全部解体し終えるのはいつになるのかと途方に暮れていました。
ただ、地道に作業しているうちに慣れてくるもので、最後には畳1枚30分くらいで解体できるようになりました。
暇を見つけての作業でしたので、50枚全て解体するのに1カ月ほどかかりましたが、どうにか全て廃棄することができました。
今では叔母の家は全てフローリングにリフォームし、畳は1枚もありません。
非常に快適な空間になりましたが、叔母の家を訪問するたびにあの苦労を思い出します。
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