<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女
年齢:44
プロフィール:結婚19年目の主婦。家族は夫、子ども2人。夫の実家で義父母と半同居生活をしている。
周囲の迷惑など一切考えない超自己中な義妹(42歳)。
義妹は夫婦2人で暮らしていて、犬と3羽のインコを飼っています。
1カ月ほど前のこと、義妹が飼っている犬の体調に異変を感じ病院に連れて行くと、肝臓癌で余命1年と言われたそうです。
痛みを緩和するための点滴をするのに週3回通院しなければいけなくなり、インコの世話までできないからと、突然インコ3羽を連れてきました。
怒る義父(72歳)と義母(69歳)を無視し、私たち家族に世話を押し付けたのです。
仕方なく義母がインコの世話をしていたのですが、10日ほどするとまた驚くことがありました。
犬の通院や世話が想像以上に大変で、自分が精神的におかしくなりそうだからと、インコは引き取るから犬の世話を頼みたいと、今度は犬を連れて我が家にやって来たのです。
「自分たちで飼いたくて15年も一緒に暮らしていたんだろう? 病気になって世話が大変だからといって人任せにするな! 我が子同然だろ? お前には母性愛もないのか!」
義父がとうとうと怒りました。
しかし、義妹はそれで引くようなタイプではありません。
「そりゃ、15年も一緒に暮らしていたんだから家族だと思ってるに決まってるじゃない! でもね、病院に行きたくなくて噛みついてきたり、病院でも5人がかりで押さえないと点滴をさせてくれないのよ! それを週に3回もやってると身体も心もクタクタなのよ。あの子が死ぬ前に私が死んじゃうわ」
そう言って泣き叫びます。
いつもならここで泣き叫ぶ義妹に根負けしてしまう義父母ですが、今回は一歩も譲りませんでした。
小一時間ほど、義父母と義妹は言い争っていましたが、そのうち3人とも黙り込んでしまいました。
私たち家族も犬を飼っているので、夫(47歳)や子どもたち(17歳と13歳)とは、ときどき飼っている犬の最期をどうするか話し合っています。
私たち家族は、もし犬が病気になり余命僅かとなったら、自宅で緩和ケアをするつもりでいます。
私は余計なことかもしれないと思いながらも、口を開きました。
もしうちの家の犬が同じ状況になったら、幸せに暮らしていた思いのまま旅立たせてあげたいと思っていること。
また、余命が短くなってしまうとしても、嫌がる通院を無理強いはしないつもりでいること、そして私が知っている緩和ケアのことを話してみました。
これを聞いた義妹は「そっか、そんなこと考えてもみなかったけど、その方が良さそう」と考え方を改めたようでした。
「そうだよ! 犬も人も同じで我が家が一番いいし、家族がイライラしたりメソメソしているより笑顔の方が絶対いいに決まってる」
義父母もそう言い出し、義妹も賛同して犬を連れて帰って行きました。
その後病院とも話し合い、今後は最低限の治療のみにし、家で今までと同じように過ごすことにしたと義妹から連絡がありました。
義母がインコに向かって「あんたたちはいつ家に帰れるのかねぇ」とつぶやいていますが、とりあえずは一件落着です。
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