いつまで働く? いつから老齢年金を受給する? 目標は「年金プラス10万円」のおひとり生活/中道あん

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。

「いつまで働くのか」「いつから老齢年金を受給するのか」。60歳を目前にした中道あんさんが目指しているのは年金プラス10万円のおひとり生活。将来に備えると、どれくらいのお金が必要かというと...

【前回】お金を理由に「自分」を諦めないで。 50代、自分の存在価値を高めるために「実践したこと」

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先日、60代の友人と一緒に飲んでいたときのこと。

お互いに自営業で退職金がなし!そして、今も現役中。

彼女には夫がいますが、私は独り身です。

いつまで働くのかは気になる話題のひとつです。

「いつまで働くのか」は、「いつから老齢年金を受給するのか」ということにもなります。

とりあえず70歳まで受給開始を遅らせると65歳時点よりも上乗せになると分かっています。

70歳まで仕事があればいいでしょうが体力的な問題があります。

早めに仕事を辞めて貯金を取り崩し、70歳から年金で暮らす方法もあります。

たくさん貯蓄しても、天国にまでは持っていけません。

なので効率よく使って残さないようにしたいと思います。

とはいえ健康寿命は女性の場合は約75歳とも聞きますし、多くの女性は90歳前後の想定をしたほうが良いように思います。

私のところには、将来のお金の不安を抱えた女性が収入のパイプを増やすための相談に来られます。

確かに自分でお金を生み出せるようになれば、不安は小さくなるでしょうが、まず将来に備えて、どれくらいお金が必要なのか調べてみることも大事です。

私の目指すところは年金プラス10万円のおひとり生活です。

例えば、65歳で支給される老齢年金を約110万円/年とし、そこに月々10万円を足し、約230万円を1年間の生活費として考えます。

70歳まで年金受給を遅らせた場合、老齢年金は155万円/年。

上記で考えた必要な生活費230万円-155万円=75万円が、70歳からの1年あたりの不足金となります。

60歳の定年退職後は働かず、老齢年金受給を70歳、寿命を92歳までと設定した場合、必要な生活資金(介護費用なし)は

70歳まで230×10年=2300万円

70歳から92歳まで75×22年=1650万円

がそれぞれ必要になってきます。

60歳までに合計3950万円を準備しなくてはなりません。

50歳で貯金がゼロで退職金も望めないようであれば、10年間で年間400万円近くを貯めていかないといけません。

これは、ちょっとおひとり様には非現実的な数字ではないでしょうか。

65歳まで現役で働くとしたら

70歳まで230×5年=1150万円

70歳から92歳まで75×22年=1650万円

の合計2800万円が必要となり、50歳から毎年185万円貯金できれば、ほぼ満額準備できる計算になります。

私が50歳の時、次男は私立大学4回生。

長女は私立高校生、のちに私立大学へ進学。

まだまだ経済的に厳しく、定年までに退職金を含め1000万円を貯めるのが目標でした。

貯めたくても、それ以上は物理的に無理だったのです。

50代というと、会社での将来も見えてきて、仕事よりも趣味や友人関係などの付き合いが活発になり、消費支出が増える時期でもあります。

中には、青春プレイバックと楽しみ出す人もいて(私がそう)、体験にもお金を使うようになります。

そもそも、教育費が終わったら老後資金を貯めるという考えではなく、別に考えて準備しておけばよかったと反省。(今さら遅いのですが...)

この老後資金のシミュレーショは、あくまでも私の場合なので、人によって収入や貯金、年金受給額も違うので、一度計算されて見てください。

今年60歳になる身からいえることは、40代にはいったときすぐに、絶対に下ろさない長期投資を始めておけば良かったということ。

例えば、とあるシミュレーションでは、毎月5万円を想定利回り5%で25年積立を続けると、最終的に資産は約2970万円になります。(5万円が大変なら3万円でも1万円でもしないよりかは安心)

この計算でいくと、前述の65歳まで現役。

老齢年金70歳支給が可能になります。

やはり長期運用すると利息部分が大きく膨れあがり、お金を増やせる可能性が大きくなります。

投資というと怖がって、銀行の預金が一番安全で一番お金が減らないと思っている人がいますが、それは30年以上昔のこと。

銀行にお金を預けるのは、預金者が銀行にお金を貸している状態で、金利はつきますが、休日にATMでお金をおろすと大体220円、1万円を他行の振り込むと100円以上取られてしまいます。

お金を貸してあげているのに、更にお金を取られる気分です。

ネット証券ネット銀行で資金移動させ、その上で上手に投資した方が今は賢いのかなと思っています。

数字の上での計算でしかありませんが、ただやみくもに不安がって老後のためにと必死に貯めて楽しみを先送りするのとは違うような気がしませんか?

何も考えずに生きるのはもっと違うような気がするので、試算は大事だと思います。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

中道あん

「女性の生き方ブログ!50代を 丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。20代で結婚、2男1女を授かる。結婚22年で夫と別居。55歳「自分らしく生きたい女性のための発信塾」を起業。4歳になるイングリッシュコッカースパニエルと日々の暮らしを楽しんでいる。著書に『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方(KADOKAWA)』『50代、もう一度「ひとり時間」』(三笠書房)がある

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『「誰かのために」を手放して生きる』

(中道あん/自由国民社)

これまで「家族のために」生きてきた自分に、革命を起こしてはみませんか。そろそろ自分を大切にして自由を謳歌していい。50歳からは心の贅肉を落として軽やかに生きよう。


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『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』

(中道あん/KADOKAWA)

15年前の私は、今がこんなに輝いているなんて、想像すらしていなかった。「家族のための私」から、「私のための私」に! Ameba公式トップブロガーによる40代からの人生を新しく構築する 「女性版ライフシフト」のバイブル。


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『50代、もう一度「ひとり時間」』

(中道あん/KADOKAWA)

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として普通に生きてきた。でも50代になると人生の転機が頼まれもしないのに訪れる。夫との別居、母の介護、女性としての身体の変化、子どもたちの成長。そこから見つけた「ひとりの楽しみ」をあますところなく伝え続ける、「あんさん」流のアラフィフライフ。50代からの人生を前向きに過ごすためのヒントが満載。


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