20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。
「自分にお金をかけるくらいなら子どもに使いたい」「大事なのは自分よりもお金」。そんな風に考え、やりたいことを諦めていたこともあったという中道あんさん。いまはどのように考えるようになったかというと...
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私たちは、何かをやりたい!と思ったにもかかわらず、なかなか行動には移せません。
だいたい「お金がないからやめよう」とか「時間がないからまた次にしよう」と諦めたり先延ばしにします。
それが小さなことだったら、普段の生活に影響はないかもしれませんが、小さいからこそ繰り返していくうちに、魂の底から「やりたい!」と思ったときにもブレーキがかかります。
それでは、自分の本当の気持ちよりも「お金」や「時間」の方が大事で、それらに縛られる生き方を選んでしまっていると気付いて欲しいです。
私も「お金がないからやめよう」「お金が減るからやめよう」と何回も諦めてきていました。
その理由の一つは、自分にお金をかけるくらいなら子どもにお金を使いたいと思っていたこと。
当時は自分の中で、自分の存在価値が非常に低かったのです。
そして、もう一つは、それが本当にやりたいことであっても、「自分」よりも「お金」を優先していたから。
いつの間にか、大事なのは「自分」よりも「お金」だと自分で言い聞かせてしまっていたのです。
過去に、どうしても行きたい場所があったのですが、海外だったこともあり、渡航費用や宿泊費などを考えて、自分では結論を出せなかったことがありました。
それで夫に「行って来たら」の一言を期待して相談をすると、無残にも却下。
人生にたった1度しかないチャンスを自分で決めることが出来ませんでした。
20年以上前のことですが、今でも無念に思います(しつこいくらい悔やんでいます)。
でもそのおかげで、「夫がこう言うからやめよう」としていたら、人生の主人公は私ではなく、「夫の漕ぐ船に乗せてもらっているただの人」になってしまうと気付けたのです。
家にお金がなかったわけではありません。
でも、自分が自由になるお金(へそくり)は、なかったのです。
その原因はあったらあっただけ使う、お金の使い方にありました。
痛い経験をしたせいもあって、いつしか自分のための貯金ができるようになりました。
貯金上手な友人や同僚を見習って先取り貯金を始めたのです。
よく、余ったら貯金すると言っている人がいますが、余程の強い意思がない限り余りません。
そこで私は、給料日に給与が振り込まれたら、別の使っていない預金口座に入金するというひと手間を習慣化しました。
すると入金欄に数字が積み上げられていき、貯まっているのが実感できます。
そうすると、下ろしたくなくなるのです。
数字の整列は気持ちがよいものですね。
お金さえあれば幸せということではありませんが、少なくともお金を理由に、自分を諦めることは無くなります。
そして、私が変化したのは、「お金がない」ならば「どうすればいい?」と考えられるようになったこと。
そして更によかったことは、自己投資にお金を使えるようになったことです。
素敵な洋服や、美味しい食事も、幸福度は上がりますがいっときのことです。
でも自分に投資して成長すればお金を稼げる人になれます。
その方が1割の貯金術よりもリターンが大きいのです。
自分のやりたいことにお金をかける。
お金を理由に諦めるなんて、それが投資ならばなんて勿体ないことでしょうか。
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