日頃のモヤモヤやイライラ...人生を重ねると、さまざまな心配事が出てきますよね。そこで定期誌『毎日が発見』の「お悩み相談」コーナーから「読者の悩みと専門家のおこたえ」を抜粋してご紹介します。今回は、「認知症にならないかとても心配...」というお悩みに、心理アナリストの亜門虹彦さんがアドバイス。さあ、あなたは...どう思われますか?
【お悩み】
認知症にならないかとても心配です
いつか、認知症になってしまわないかとても心配です。
年齢による物忘れの程度であれば、対処のしようもあり、まだ良いかと思うのですが...。
我が子のことが分からなくなったり、意味もなく怒ったり、トイレも自分でできなくなってしまったり、それこそ、自分自身が何者であるかも分からなくなってしまうのかと思うと、どうしようもなく不安になります。
予防のためにいろいろやってみても、不安は不安です。
山梨県K・Fさん(74歳)
【おこたえ】
なるかならないかおびえるよりも、人との交流を大切に
K・Fさんはご自分が認知症になってしまうことを、かなり不安に感じていらっしゃるようですね。
予防法も治療法もはっきりと確立されていない、症状にもかなり個人差があるのが、認知症です。
それだけに不安を感じる気持ちも、大きいのかもしれません。
そんなK・Fさんにご覧になってほしいのが、『ペコロスの母に会いに行く』という映画です。
認知症になってしまい、施設に入った母親と、60 歳を過ぎた息子の物語。
もちろん介護などの問題も描かれていますが、同時にさまざまな希望を見つける物語にもなっています。
映画の最後で息子は「ボケるのも悪かことばかりじゃなかね」としみじみと思うのです。
実際になるかならないか分からない認知症におびえるより、いまは家族や友人との交流を大切にしましょう。
そうして得たさまざまな思い出が、将来認知症になってもならなくても、一生の財産になることを教えてくれる、そんな映画です。
●亜門虹彦さん(心理アナリスト)
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