50代から増加する女性の高血圧...。血管を若返えらせて血圧を安定させる「NOの増やし方」って?

脳卒中や心筋梗塞など、さまざまなリスクを秘めた高血圧。「男性よりも女性の方が血圧は低めだから...」と油断をしてはいませんか? 実は更年期以降の女性は高血圧になりやすく、その際のリスクは男性よりも高めなのだとか。そこで今回は、東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科教授の市原淳弘(いちはら・あつひろ)先生に「"血圧を確実に下げる"10の方法」を教えてもらいました。

教えてくれたのは:東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科教授 市原淳弘(いちはら・あつひろ)先生


専門は内分泌疾患全般および高血圧診療。特にホルモン異常による高血圧、閉経期以降の高血圧など。著書、テレビ出演多数。

血流を良くするには、運動の他、「お風呂につかる」「鼻呼吸をする」「動脈をもむように手足のマッサージ」「関節を曲げる」といったことも効果的。

一つでもいいので毎日続けることで血管が若返り、血圧の安定につながります。

血圧の安定には、NO(一酸化窒素)が大切

血管の健康を守るNOは、残念ながら加齢や生活習慣でどんどん減少します。

しかし、血流を良くすることができれば、NOは産生できます。

《NOが減る生活習慣》
・座りっぱなし
・運動不足
・不規則な食事
・喫煙
・ストレスなど

NOを増やすには、血流を良くする

NOは、血液が血管を流れる際に生まれる「ずり応力」といわれる刺激で産み出されますが、血液中でわずか3~6秒で消失してしまいます。

NOをたくさん産生し続けるには、血流をアップして血管内皮細胞を刺激する必要があります。

NOたっぷり血管

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NO少なめ血管

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《すぐできるNO産生法》

・ゆっくりと鼻呼吸
・動脈をもんでマッサージ
・体を動かす
・規則正しい食事をする
・しっかりと睡眠をとる

毎日の血圧測定で血管の健康を守りましょう

測定は、快適な室温の中、いすなどに腰かけて体の力を抜き、1~2分間安静にしてから行います。

必ず記録しましょう。

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測定は...
朝晩、下の決まった時間帯に2回以上測定し、平均値をとるのがおすすめ。

起床後1時間以内
排尿後、朝食前に計測。降圧薬を飲んでいる人は服薬前に測定を。

就寝前
入浴後1時間以上たってから測定を。測定直前の喫煙、飲酒は避けて。

【まとめ読み】特集「血圧を確実に下げる10の方法」記事リストはこちら!

取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/熊本奈津子

 

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この記事は『毎日が発見』2021年5月号に掲載の情報です。

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