人気者が会話の最中にしていること。いますぐ実践できるテクニックを人気ネタ作家が紹介(2)

『お笑い脳 イヤなことをおもろいに変える芸人の思考法』 (芝山大補/KADOKAWA)第4回【全8回】

「人間関係の悩みは、芸人の技術によって解決できます」と話すのは、300組以上の芸人にネタを提供してきたネタ作家・芝山大補さん。それに気づいたのは「人前で話すのが怖い」と悩む女性に出会ったことがきっかけでした。その女性に対し芝山さんが伝授したのは、会話と人生が楽しくなるお笑い芸人の思考パターン。しばらくするとその女性は、人前で話すことの恐怖心がなくなったそうです。今回は芝山さんの著書『お笑い脳 イヤなことをおもろいに変える芸人の思考法』(KADOKAWA)から、どんなこともおもしろくとらえる「お笑い脳」へのアップデート方法をご紹介します。

※本記事は芝山大補著の書籍「お笑い脳 イヤなことをおもろいに変える芸人の思考法」から一部抜粋・編集しました。

人気者は〇〇を与え、嫌われ者は〇〇を与える

突然ですが、人って会話に何を求めてると思いますか?

芸人300組以上に携わってきた僕が出した結論は――

わかりません。

冗談冗談です! 出した拳をおさめてください。では本当の結論を言います。

それは 「安心感」 です。

人気者に人が集まるのは「安心感」を与えるのがうまいからでしょう。

よくコミュニケーションアップのノウハウ本でも書かれている次のような動作は、全て相手に安心感を与えますよね。

・相づちを打つ
・笑顔でいる
・リアクションを大きくする

逆にするとどうでしょう。

・相づちを打たない
・ずっと真顔
・リアクションが一切ない

あ〜ら不思議(テーレッテテ〜!)、逆にしただけで不安を与えるような動作になりましたね。こういう人と会話をしていると、「私との会話つまんないのかな?」「話を聞いてくれているかな?」と考えてしまって楽しめません。

つまりこのことから、人気者は「安心感」を与えることが多く、嫌われ者は「不安」を与えることが多いというのがわかりますよね。

他に不安を与える話題には、どんなものがあるでしょうか?

・政治的な話
・差別的な話
・悪口

こういったテーマは「この話ってしてもいいの?」と考えさせてしまい、会話に身が入らないでしょう。漫才のネタもこうした題材で作ると、お客さんを「このネタ笑っていいのかな?」という気持ちにさせてしまい、ウケることが難しくなります。

人気者になりたければ、いや人気者を目指していなくても、人間関係を円滑に図る上で、不安を与えず安心感を与えるためにはどうしたらいいか? を考え抜くことが大切です。

では「安心」と「不安」はどういったことで生まれるのでしょうか。

これから自分で考えていくために参考になるような例をいくつか出してみました。(優しいからって惚れちゃダメだよ)

◉ 安心を生む人
話すテーマが安全、場に適切な声量、相づちがある、表情が豊かで感情がわかりやすい、よく笑う、気が利く、滅多なことで怒らない、褒めてくれる

◉ 不安を生む人
話すテーマが危険、声が大きすぎるor小さすぎる、相づちがない、表情の変化がない、貧乏ゆすりをする、すぐ怒る、悪口ばっかり

サッと考えただけでもこれだけあります。(俺にかかればこんなもの2秒よ)

見たら、何となくでも何が良くてダメなのかわかるはずです。

これらを理解したら、次は自分で 「何が安心感に繋がるか」 を考えてみてください。それが習慣になれば、「人のために」を考えられる人になるはずです。そういう人に、街路灯に集まってくる虫のように、自然と人は集まってくるでしょう。(たとえ、キモくてごめんね)

ちなみにお笑いのツッコミも「安心感」を与える行為です。場にツッコめる人がいれば「何を言ってもおもろくしてくれる」という安心感が生まれます。だから「なんでだよ」や「なんでやねん」とツッコめることは、安心感を作る引き出しになるのです。

しかし、そんな便利なツッコミでも、次のように人のことを下げるツッコミは、ツッコミではありません。むしろNGです。

「お前の話さっきからずっとつまんねぇんだよ!」

「ブサイクなのにさっきから何カッコつけてんだよ!」

人から好かれるツッコミとは、「スベった人を助けるツッコミ」や「言い間違い、聞き間違いなどの失敗をした人をフォローするツッコミ」 などです。

(ダジャレでスベった人に)

「今、令和やで? ダジャレ1本でウケるか〜!」

「昨日『ユーリンチー』食べたの?」と言おうとして)「昨日『遊園地』食べたの?」

「いや俺、『遊園地』は食べないから!」

こうした人を助けるツッコミを心がけていきましょう。


【残念な脳】
「人の気持ちはどうでもいいや」と何も考えない

【お笑い脳】
「安心を感じてもらうためにはどうしたらいいだろう?」と考える