「デンチャ、バッバーイ」ふいに飛び出した2語文。今までの努力は無駄じゃなかったんだ...と思わせる感動的な瞬間だった。
――初めての発語が描かれていますが、初めて聞いた時は驚いたのでは?
まるさん(以下、まる) びっくりし過ぎて泣きながら叫んでしまいました。ちょうど車を運転していたから興奮を抑えるのが精一杯で、家に帰ってから息子を抱きしめて喜びました。
――漫画にもある通り、よく発語を促していたんですね。
まる まずは物の名前、息子が好きな物がいいだろうと思い「電車来たね、電車。でーんーしゃ」と単語を強調しながらよく言い聞かせていましたし、今でもやっています。
――最初の発語から2語文が出るまでは約半年。その後、2語文のレパートリーは増えたんでしょうか?
まる まだ単語がほとんどで、2語文はすぐには出てきませんでした。私もあまり気にしないでいようと思っていたので、たまに「デンシャ―、キタゾー」などと突然言い出すと、「おお! 増えてる!」とびっくりします。
時間はかかっても、確実な成長を感じさせてくれるリュウ君。これも、まるさんとリュウ君の日々の積み重ねの賜物だろう。
「どうしてうちの子が!?」と悩み、苦しみながらも、少しずつ成長する息子の姿に力を得て、一歩ずつ前に進んでいくまるさん。発達障がいを「障がい」ではなく「個性」と思えるほど子どもに寄り添い、一緒に成長していく姿を『シンママのはじめて育児は自閉症の子でした』で見守っていこう。