手の力が弱くても引き上げやすく、ずり落ちない!「おしりスルッとパンツ」を試してみた/介護グッズ

高齢者が増える一方の現代社会、さまざまな介護用品が市場に出回っています。でも「どんな意図で作ったのか」「使ってみて実際どうなのか」が分からず、購入に迷っているかたや、ユーザーの意見を知りたいかたも多いのではないでしょうか。

そこで「毎日が発見」編集部がオススメしたい介護グッズをピックアップし、製品開発者の思いなどを紹介します。今回は手が不自由なかたでも履きやすいパンツを取り上げます。

15021905.jpg女性のおしりスルッとパンツは、春夏ものから裏起毛加工の秋冬ものまで3種あり、S~3Lサイズまで展開。4,980円+税。そのほかにもおしりスルッとデニムパンツM~3Lサイズ5,980円+税、おしりスルッとニットパンツM~LLサイズ2,980円+税などもある。

 

展示会をきっかけに、西宮協立リハビリテーションと共同開発

歳を重ねると、後ろに手が回らなくなったり、脳卒中などの病気から手が不自由になり、パンツを思うように引き上げることができない方がいらっしゃいます。そんな悩みを解消するために、身体機能をサポートする衣料品を開発する会社『ケアファッション』が、履きやすいパンツを開発しました。

「ある展示会に出展した際に、施設や老人ホームの方から『手の力が弱かったり、後ろに手が回らなくて、ズボンを履けない人がいるので、履きやすいズボンを作ってくれないか』と言われたことがきっかけでした」と語るのは『ケアファッション』営業部の吉田健二さん。西宮協立リハビリテーションに相談すると、「リハビリテーションの最終目的は患者さまの自立と社会復帰。オシャレすることは衣服の脱着や外出にもつながり、自立と社会復帰に寄与するかもしれない」と前向きな回答があり、共同開発することになりました。

 


パンツの裏に滑る生地など創意工夫し、1年半をかけて完成

目指したのはおしりに引っ掛かりにくく、ズボンを前で引き上げられるパンツ。いろいろな角度から研究し、引き上げがスムーズにいくように裏には滑る生地を付けることにしましたが、生地選びにはかなりの時間を割いたそうです。さらに、ウエスト部分の裏には2か所にずり落ち防止を付けて、履くときには邪魔にならず、片手でも履けるように配慮しました。また、ゴムの取り替え口を付けたことで、自分に合った強さに調整可能に。すべてのパンツはおむつのままでも履けるようにゆったりとした作りで、ムレないように通気性のいい生地にこだわりました。

15021906.jpg腰のゴムの部分に滑りやすい生地を採用し、はくときに引っかかりにくく、2か所の滑り止めでずり落ちを防止。

 

15021907.jpg裏生地にはこだわった滑りやすい生地を採用。片手で引き上げてもおしりに引っ掛かりにくく、スルッとはける。

 

開発にあたっては、ほかの商品との違いもみるために、タイツやパンツなどで引き上げテストも実施。できあがった製品は、実際に利用者のかたに履いて生活してもらい、意見を聞きながら何度も改良をしたそうです。

 


男性パンツも作り、バリエーション豊富に

外出用のオシャレなものから、自宅用、秋冬ものまで、デニムパンツ、ワイドパンツ、厚手のニットパンツなど8種類作りました。男性パンツの要望もあったため4種作り、ウエスト部分にはベルトループが付いたタイプもあります。

実際に試着してみると、裏にすべすべの生地が付いているうえ、ゆったりしているので、おしりに引っ掛かりにくく、スムーズに履けました。

できるだけ多くの人に利用して欲しい思いから、一番安いもので2,980円~+税のリーズナブルな価格設定。要望を聞きながら、これからも種類を増やしていくそうです。

このパンツを履いてオシャレを楽しんでみませんか?

15021914.jpg『ケアファッション』営業部の吉田健二さん。「オシャレを楽しんで外出してほしいので、今後、ほかの種類を製作予定です」

 

取材・文/中沢文子 撮影/吉澤広哉

※これまでの「介護グッズ」他の回はこちら。

 

 

(問い合わせ)

ケアファッション

電:06-4963-8280(9:00~17:00 ※土日祝を除く)

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