人気ガーデナー・水谷昭美さんの暮らしを拝見!「小さな庭に風が渡れば」

静岡県熱海市在住の人気ガーデナー・水谷昭美さん。月刊誌『毎日が発見』の連載「暮らしの晴れ間」から、季節を感じ、日々の暮らしをゆったりと楽しむ水谷さんの暮らしをご紹介します。今回は、「小さな庭に風が渡れば...」をお届けします。

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すがすがしい若緑色の風船唐綿の実。ぷっくりと丸い姿が本当に風船のよう。

風に揺れる葉音が好きです。

とりわけ湿気が増すこの季節に、それは清涼剤のよう。

ひと雨降った後や夕暮れ間近に庭に立ち、さわさわと鳴る音を聴くのは心地いいものです。

そんな瞬間を表したような名前をもつのが下の風知草。

風を知る草だなんて、すてきだと思いませんか?

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細葉をなびかせる風知草/膨らみ始めた風船唐綿
風知草の根を苔で包んで苔玉を作りました。打ち水をしたようにしっとり濡れた雨後の裏庭に、和の風情が広がります。右下は風船唐綿。白い花を咲かせた後、産毛いっぱいの丸い実を次々とつけ、秋まで長く楽しめます。

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部屋から庭景色を見たいから窓にカーテンは付けません。日中はこんなふうに綿ローンのハンカチを日差し除けに。

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ジニア リネアリスの和名は、細葉百日草。名前の通り暑さに負けずに、長い間咲き続けてくれます。

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こんもりと植えた苔。水を含むと緑色がより深くなり涼やかです。ハート形をした葉はイカリソウ。

【7月の定番おやつ】ところてん

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材料の天草は、地元熱海の海に浮かぶ初島の名産。鍋でじっくりと煮溶かし、冷やし固めて手作りしました。『天突き』という道具に入れ、細長いところてんをお皿につるんと押し出すのも楽しい作業です。青のりを散らし、しょうゆと酢をかけ、和からしを添えていただきます。

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取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地

 

水谷昭美(みずたに・あきみ)さん

1951年生まれのガーデナー。静岡県熱海市在住。幼い頃から一途に独学で多くの植物を育て、憧れだった里山暮らしを体現している。熱海市の公園や駅の植栽を手がけたこともある。

この記事は『毎日が発見』2023年7月号に掲載の情報です。

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