定期的にやらないといけない白髪ケアにもうウンザリ。グレイヘアには興味があるけど不安です! 今回は、「私がグレイヘアにした理由」を経験者に教えてもらいました。
【前回】美容師が教える、白髪の量や場所で変わる悩み別「おすすめグレイヘア」。美容室での頼み方も!
経験者に教わる「私がグレイヘアにした理由」
グレイヘアを試したいけど一歩が踏み出せない人へ、先輩方のリアル体験談をお届けします。
読者H・Nさん(75歳)
白髪染めはせずにここまできました
白髪が生え始めたのは60歳になってから。若い頃はおしゃれ染めをしたこともあったけど、白髪染めだけは手を出す気になれませんでした。
50代
60代
受け入れられなかった"白髪染め"の不自然さ
若い頃からおしゃれをするのが大好きだったというH・Nさん。
20代ではブラウンに髪を染めたり、色を抜いたこともあったとか。
それなのに、60代に入って白髪が目立ち始めても、白髪染めだけはする気になれなかったと言います。
鮮やかなカラーダウンがグレイヘアに映えます。
「白髪染めをした状態で髪が伸びてくると、頭頂部が日の丸のようになるでしょ。私の美意識ではそれがどうしても許せなかったのよ。白髪まじりの方がよっぽど美しいと思ったの」
そのぶん、ツヤのある髪にはこだわります。
「月に1回、美容室でトリートメントをしています。シャンプー台でやってもらう時間が至福の時。カットと合わせて約7千円は、染めるよりもお安いんじゃないかしら」
美に余念がないH・Nさんですが、意外にもヘアセットにはこだわりがなく...。
「今日は撮影と聞いたのでブローしましたが、普段は一つに結んだり、帽子をかぶります。そのぶん、アクセサリーやネイルで華やかさをプラスし、メリハリを楽しんでいますね」
洋服はシンプルで生地のいいユニクロなども愛用中。
刺繍作家 大塚あや子先生(72歳)
昔からブレずにグレイヘア一筋
10年ほど前は白髪と黒髪が五分五分でした。
年齢を重ねたからこそ楽しめるグレイヘア
「私は、あるがままの自分を受け入れて暮らすことを信条としています。白髪もその一部だから、染めたいと思ったことは一度もありません」と大塚先生。
白髪が生えてくると老けて見えることを気にする人が多いなか、自然に受け入れられるのはすてきです。
「グレイヘアって顔周りが明るくなって、おしゃれに見えると思うんですよ。これこそ若い頃には得られなかった特権。昔は苦手だった鮮やかなお洋服が着こなせるようになったし、赤い口紅もすごく似合うようになったと思っているわ」
私のヘアに欠かせない愛用シャンプーたち
シャンプーは美容室で買うエステシモを愛用。ヘアオイル、スプレー、ワックスは三種の神器。
読者H・Yさん(67歳)
60歳までは茶色に染めていました
真っ黒ではなく、明るいブラウンに染めるのがお決まりでした。
白髪染めを続けてもボロボロ髪になるだけ
「45歳で分け目の白髪が気になり始めてからは、美容室で月に1回必ず染めていました」
そんなH・Yさんに転機が訪れたのは54歳。
胃がんになり、手術と抗がん剤治療のためにベリーショートにしたところ、うねりとクセが強く出て、扱いづらい髪になってしまったそうです。
「白髪染めをしていたこともあり、髪の毛がどんどん傷んでいきました。60歳になった頃、わずらわしさを手放したくなり、ついに白髪染めをやめました」
美容師さんの応援もあり、いまではコシのある元気な髪が復活したそうです。
「白髪で悩み続けるくらいなら、いっそのこと卒業してみるといいと思います。染めることに追い立てられず、気楽でいられますよ」
取材・文/荒井さやか 撮影/池田 基、、齋藤ジン、原 務 監修/えがお美容室