冬に多発する「入浴事故」。ヒートショックや熱中症の予防するポイント

湯船につかる頻度の高い人の方が脳卒中や心筋梗塞、新たに要介護になるといったリスクが低いことが分かっており、高血圧や糖尿病などの予防や改善にも役立ちます。今回は、東京都市大学 人間科学部 学部長で教授の早坂信哉(はやさか・しんや)先生に「冬に多い、入浴事故を防ぐための入浴法』」について教えてもらいました。

【前回】脳卒中や心筋梗塞、さらに介護のリスクも低下...改めて知りたい「入浴」の驚きの効果

冬に多発する「入浴事故」。ヒートショックや熱中症の予防するポイント 2212_P034_05.jpg

冬に多い

入浴事故を防ぎましょう


●脱衣所と浴室を温める

入浴事故を防ぐには、ヒートショックと熱中症の予防が大切。脱衣所と浴室の温度は20度以上に設定を。湯船の蓋を開けておく、洗い場に2~3分シャワーを流しておくのもいい。

●コップ1、2杯分の水分を摂る

●かけ湯をする

急に熱い湯に入ると体がびっくりします。手桶で10杯くらいのかけ湯をしましょう。

●40度で10分の全身浴

細切れでも合計10分で効果は同じです。

●上がるときは、ゆっくり立ち上がる



それって思い込みかも

お風呂の正しい入り方

お風呂は、お湯の温度や入り方で効果が変わります。

体に優しいお風呂の入り方を早坂先生に聞きました!

半身浴は体にいいと聞きますが...
⇒全身浴の方が短時間で効果が得られます

「半身浴で全身浴と同じだけ体温を上げるには、倍の時間がかかります。私がおすすめする40度の場合、全身浴なら10分ですが、半身浴だと20分ほどかかってしまうのです。ただし、全身浴だと息苦しさを感じる人は、無理をせずに湯量を減らして半身浴にしましょう」

汗をかいたらデトックスできますよね?
⇒"汗"=デトックスは間違いです

「入浴にはデトックス効果がありますが、汗のせいではありません。汗をかく=体温が上がっているということ。体温が上がれば血流が良くなり、体の中の老廃物が腎臓や肝臓に運ばれて代謝が進み、尿として体の外へと出ていきます。汗から悪いものが出るわけではありませんが、汗=デトックスのサインといえます」

入浴剤は使ってもいいですか?
⇒入浴効果を高めるためにおすすめです

「入浴効果を高めるには入浴剤を使うのもいいでしょう。さまざまなタイプがありますのでお好みでかまいませんが、中には成分がよく分からないものもあります。自分で選ぶときには、"医薬部外品"か"浴用化粧料"と明記されているものが安心です」

熱い湯に入りたいのですが...
⇒湯温計を確認して

「熱い湯が好きという方もいますが、安全面を考えるとおすすめできません。年齢が上がると、温度に対する感覚がにぶってくるので、自分が思う以上に高温の湯に入り、体調を崩すことも。入浴前には浴室の給湯器の温度を確認して、40度以上にならないように気を付けてください」

寝る直前にお風呂に入っても良いですか?
⇒睡眠のためには90分前までに

「良い眠りを得るためには、いったん体温を上げた後に下がっていくタイミングで布団に入ることが大切。ですから、お風呂には寝る90分前に入るのがおすすめ。また、40度までのぬるい湯で入浴すると副交感神経が働きやすくなり、寝つきやすくなるでしょう」

参考/『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)

構成・取材・文/寳田真由美(オフィス・エム) イラスト/moeko

 

<教えてくれた人>

東京都市大学 人間科学部 学部長・教授
早坂信哉(はやさか・しんや)先生

温泉療法専門医、博士(医学)。自治医科大学医学部卒業、同大学院修了。入浴や温泉に関する医学的研究の第一人者で3万人以上の入浴を調査。著書に『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)など。

あ、肌が変わった…ある時ふと気がつきます

a.jpg

お湯につかるだけで、石けんなしでも肌の汚れが落ちるから肌にやさしく、しかもマイナスイオン効果で肌をしっとりツルツル。

▶詳細はコチラ!

この記事は『毎日が発見』2022年12月号に掲載の情報です。

この記事に関連する「暮らし」のキーワード

PAGE TOP