整理収納に目覚め、収納用品を山ほど買い込み、家中をきれいに片付けたけれど、家事がラクになったかというと、そうでもない。そんな体験、身に覚えはありませんか?
整理整頓には、「ものを減らす」だけでなく、「手間を減らす」工夫をすることが大切です。
本書『大人のラク家事』で50代からの片づけ&整理整頓の工夫を学び、家事をラクにしてゆとりある暮らしを楽しみましょう! 今回は22回目です。
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前の記事「デッドスペースがない収納は考えられない!/大人のラク家事(21)」はこちら。
「少ない」より暮らしやすさを重視
ミニマリストならば、はさみも厳選に厳選を重ねたお気に入りが1個あればいいのかもしれません。でも、私はミニマリストではないので、はさみはよく使う場所4カ所に置いています。
ものの所有量が少ないことより、使いたいときに余計な動きをせず、サッと使えるほうがラクだし、ずっと暮らしやすいと思うからです。
キッチンばさみは機能性と美しさを。
ほかの場所では取り出しやすさを重視
キッチンばさみは、切れ味よく重くなく、オールステンレスで分解して洗えるものが清潔でいいと思っています。こだわって選んだのは、新潟のはさみ専門メーカー鳥部製作所のもの。フォルムが美しいので、キッチンに吊るしておくだけでテンションが上がります。
お気に入りのキッチンばさみ。キッチンの道具は、使いやすくて手入れのしやすいものがいいですね。
ダイニングに置いてあるはさみは、ボールペンなどと一緒にペン立てにセット。買い物した商品の値札を取るときや、郵便物、書類を開封するときに使います。開封後、必要な郵便物や書類は、ペンケース横の書類入れへ。書類をあちこちに動かすことがないので、なくす、探すということも、これで防げます。
洗面所にもはさみを置いています。新しい石けんや歯ブラシ、洗剤やシャンプーなどのパッケージを開けるときに、さっとはさみを取り出せるので、とても便利です。
洗面所の扉の内側に引っ掛けてあるのは、以前にキッチンで使っていたはさみ。お気に入りが見つかったので、洗面所用にしました。
そして4カ所目は、玄関。下駄箱に収納している梱包セットにはさみを入れておき、宅配便の梱包、開封に使っています。理由は、玄関で梱包を開いたほうが、室内を汚さず、ゴミを持ち込まなくて済むから。畳んだダンボールは納戸に一時置きするか、そのままマンションのゴミ置き場へ。時間も短縮できます。
下駄箱の梱包セットに入っているはさみ。宅配便だけでなく、出かける直前に洋服のクリーニングの札に気づいたときも、便利です。
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撮影/原田 崇、原田圭介
ブログ「Rinのシンプルライフ」主宰。整理収納アドバイザー1級。居宅介護支援専門員。片づけ・DIY・北欧インテリアが大好きで、シンプルライフを心がけている。最終目標である「軽やかで自由な老後」を迎えるために、快適な生活に役立つ整理収納法を探っている。
(Rin/KADOKAWA)
発売後、たちまち重版! 大人のためのラク家事のノウハウを一挙公開します。片付けや整理整頓は、それが最終目的ではなく、家事をラクにすること&リフレッシュするための自分時間を持つための手段です。そこで「ものを減らす」だけではなく、「手間を減らす」工夫を徹底的に考えました。すると、これまで「当たり前」だと思い込んでいた習慣ですらやめることができ、ゆとりができました。人気ブロガーRinさんがこれまで実践してきた「ラク家事」をまとめた1冊。