日差し、蝉の声、かき氷...「色」と「匂い」で真夏を楽しみ尽くす/暮らしの晴れ間

静岡県熱海市在住の人気ガーデナー・水谷昭美さん。定期誌『毎日が発見』の連載「暮らしの晴れ間」から、季節を感じ、日々の暮らしをゆったりと楽しむ水谷さんの暮らしをご紹介します。今回は、「真夏。その色と匂いを」をお届けします。

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ジョウロでひと休みしているトンボを発見。かわいいお客様です。

真夏。その色と匂いを

8月になると、楽しかった子どもの頃の夏休みを思い出します。

じりじりと照りつける日差し、蟬の声、額に汗して食べたかき氷、蚊取り線香の匂い、夕立や雷の音。

そして庭には、太陽に負けないくらい元気な色で咲く鶏頭や百日草、千日紅...。

あれからずいぶん時間がたったけれど、当時好きだった花はいまも変わらず我が家の定番。

猛暑のしんどさを吹き飛ばすように今年も群れ咲いて、私を励ましてくれます。

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夏空には原色の花が映えます。ピンクや黄色の平たい花は百日草(ジニア)、小さいボールのような花は千日紅。

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背の高い真っ赤な花は鶏頭。

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初めて育てたにんにく。食べるために買ったものを1片ずつに分け、肥料たっぷりの土に植えたのは去年の10月のこと。追肥を与えながら乾き気味の土で育てました。いよいよ収穫です!

太陽に向かう向日葵

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子どもが描いた絵のような形。お日さまに向かって咲くという意味の名前がよく似合います。

鬼灯をころがして...
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ふっくら赤い鬼灯。お盆に飾るのは、先祖が帰ってくる際の目印・盆提灯に見立ててのことだそうです。

採れたてにんにくの丸揚げ日差し、蝉の声、かき氷...「色」と「匂い」で真夏を楽しみ尽くす/暮らしの晴れ間 2208_P005_03.jpg

にんにくを薄皮が付いたまま揚げました。塩を振って頰張れば、エネルギーが湧いてきます。

千日紅と冷やしチョコレート日差し、蝉の声、かき氷...「色」と「匂い」で真夏を楽しみ尽くす/暮らしの晴れ間 2208_P005_04.jpg

遊びに来た友人に真夏のおもてなし。冷蔵庫で冷やしたチョコレートと千日紅をガラス鉢に盛りました。

【8月の定番料理】お蕎麦屋さん風カレー丼

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ああ、カレーが食べたい! そう思い立ったときにさっと作る丼です。まずスパイスが香る和風のスープ作り。鍋に湯を沸かしてかつお節でだしを取り、しょうゆ、酒、みりんで塩味控えめの味つけをします。できたら、薄切りにした玉ねぎと豚の三枚肉を適量加えて火を通し、固形のカレールー1~1.5 個を溶かして、最後に少量の水溶き片栗粉でとろみをつけてできあがり。炊きたてのご飯にかけ、刻んだ青ねぎをたっぷりのせていただきます。

取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地

 

水谷昭美(みずたに・あきみ)さん

1951年生まれのガーデナー。静岡県熱海市在住。幼い頃から一途に独学で多くの植物を育て、憧れだった里山ののどかな暮らしを体現し続けている。熱海市の公園や駅の植栽を手がけたことも。

この記事は『毎日が発見』2022年8月号に掲載の情報です。

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