<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:53
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。夏祭りなどの出店で一番好きなのは型抜きです。
現在53歳の兼業主婦です。
10年ほど前、息子たち(現在23歳と19歳の息子)と地元の有名な夏祭りに行ったときに理不尽な体験をしたお話です。
全国から人が集まる大きなお祭りで、街のいたる所が歩行者天国になり、屋台もたくさん出ていました。
息子たちにとっては、お祭りよりもその屋台がメインです。
何カ月も前から貯めていたお小遣いを入れた財布を持って、嬉しそうに歩いていました。
しかし、そんな子どもたちの期待を裏切るような屋台に出会ってしまいました。
くじを引いて当たった景品をもらうというよくある屋台です。
下の息子が、屋台に飾ってあった戦隊もののロボットのおもちゃがどうしても欲しいと言い出し、上の子も「じゃあ僕も引く」と一緒にお金を払いました。
1500円ぐらいずつ出して、それぞれ三回くじを引かせてもらったのですが、結果は全てハズレ。
子どもたちは残念そうで、特に欲しいと言いだした下の息子はショックで固まっていました。
まあ、こればっかりは運です。
仕方がないことだと慰めて、一度はその屋台から離れました。
しかし、それから何度かその屋台の前を通りすぎていたのですが、他の方が何か大きな賞の景品を当てた様子はありませんでした。
もちろん、人もたくさんいますし、ずっと見ていたわけではないため、私の気のせいかもしれません。
次にふと見たときに、小学生くらいの男の子3、4人のグループの子が、ゲーム機を当ててはしゃいでいる姿を目撃しました。
「あぁ、やっぱり当たる子は当たるんだな。うちの子が当たりくじを引けなかっただけだ」
なんて思っていたのですが、屋台のおじさんの言葉に唖然としました。
「ゲーム機、今壊れとるんで、違うものでええか?」
そのグループの子たちは「そんな」「おかしいやん!」「どういうこと?」と言っていましたが、続くおじさんの言い訳にさらにあきれました。
「壊れとるもん渡してしもたら、お前らもっとショックやろうおもて。おっちゃん正直に言いよるんぞ? しゃあない思て、こっちもろってくれ」
そんなふうに子どもたちを言いくるめ、駄菓子を渡していました。
少年たちも何か言っていましたが、店のおじさんも子どもたち相手に譲る気はないようです。
「また今度用意しといちゃるけん」と追い返すように言っていました。
私を含めた周りの大人は「もしかして、最初からきちんとした景品を用意していないくじだったのでは...?」と思ったでしょう。
すでに私も息子たちも人ごみに疲れて、下の子をおぶって帰る途中だったので、追求はしませんでした。
今でもお祭りの屋台を見かけると、あれは理不尽だったなと思い出す出来事です。
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