鏡を見たらほうれい線がくっきりしていて、思わずため息をついてしまったなんて経験はありませんか。ほうれい線は老け顔を作る原因の一つなので、なるべく目立たないようケアしたいものです。
そこで今回は、ほうれい線が深くなる理由や、気をつけるべきポイントをご紹介します。さらに、「ほうれい線を薄くしたい」という人のために、ほうれい線を目立たないようにする効果的な方法もお伝えするので、自分に合った方法で見た目年齢マイナス5歳肌を目指しましょう。
ほうれい線はなぜ深くなるの? その原因は
ほうれい線とは、小鼻の横から顎まで伸びる2本のシワのことです。
このたった2本のシワが、見た目年齢に大きな変化を与えるといっても過言ではありません。
もともとの肌質によっても異なりますが、一般的には頬がたるむことでほうれい線は深くなります。
ほうれい線を深くしないためには、頬がたるむ原因をしっかり理解することが大切です。
頬がたるむ原因が分かれば、ほうれい線のメカニズムを理解した上で予防・ケアに取り組むことができます。
1-1 加齢による頬の筋肉の衰え~40代から加速する~
ほうれい線の原因の一つに、加齢による筋力の衰えがあります。
30種類以上ある顔の筋肉の中でほうれい線に直接関係するのが、顎から口角まで伸びる「頬筋(きょうきん)」です。
この頬筋が衰えることにより頬がたるんで溝ができ、ほうれい線が深くなります。
頬筋の衰えは40代から加速するので、40代以降の人は特に注意が必要です。
頬筋を含む顔の筋肉を鍛えて、ほうれい線を薄くしましょう。
1-2 紫外線、乾燥による真皮の衰え~年齢に関係なし~
頬がたるむメカニズムには、肌の90%を占める「真皮」が大きく関係しています。
真皮とは、皮膚内にある肌のハリや弾力を保つ部分のことです。
この真皮が衰えると、年齢に関係なく頬はたるんでしまいます。
では、真皮が衰える原因はどのようなことが考えられるのでしょうか。
考えられる原因の一つ目は、年齢を重ねるとともに真皮内のコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどが減少することです。
これらは肌の弾力やハリを保つ働きがあるため、減少すると肌がたるみます。
真皮が衰える原因二つ目は、乾燥や紫外線によって肌がダメージを受けることです。
この二つの原因が重なると、ほうれい線は深いシワになります。
ほうれい線予防には、日焼け止めクリームや保湿剤といった体外からのケアだけでなく、サプリメントなどを利用して体の内側からケアすることが大事です。
ケアの詳しい内容については、後ほどご紹介します。
1-3 洗顔時の間違ったお手入れ~メイクをする人は特に気をつけて~
間違った方法でクレンジングや洗顔をすると、ほうれい線が深くなるため注意が必要です。
例えば、メイクをきれいに落としたいからといって、強くこすりながら洗顔すると肌に負担がかかります。
洗顔する際は無理に汚れを落とそうとせず、自分の肌に合ったクレンジング剤を使って力を入れずに洗うことが大切です。
また、化粧をするときに肌をこする癖がある人も要注意。
摩擦による肌へのダメージはほうれい線を深くするため、肌はやさしく扱いましょう。
1-4 頬に負担がかかる習慣や癖~20代から要注意~
20代の女性の中には、「まだ若いから、ほうれい線なんて関係ない」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、若いからといって油断は禁物です。
姿勢や癖によってほうれい線が深くなることもあるので、以下のような習慣や癖がある人はたとえ20代であっても気をつけましょう。
●1.片方の歯で噛むことが多い
片方の歯で噛んでいると顔がゆがんでしまうため、片側のほうれい線だけが深くなってしまう心配があります。顔の筋肉のバランスも悪くなるので、両方の歯で噛むよう意識することが大切です。
●2.横向き・うつ伏せで寝ている
横向きで寝る人は、下側になる頬に圧力がかかりシワができやすくなります。うつ伏せ寝も横向きと同じように顔に負担がかかるため、仰向けで寝るよう意識しましょう。
●3.姿勢が悪く頬杖をつくことがある
姿勢が悪いと頭の重みが顔にかかり、ゆがみにつながるので要注意です。さらに、頬杖は肌を圧迫するため、血行不良やたるみの原因になります。正しい姿勢を心がけ、頬杖はつかないことが大事です。
ほうれい線を目立たせないための7つの方法は?
ここからは、ほうれい線を目立たせないための方法を7つご紹介します。
ご自分に合った方法を見つけて、気になるほうれい線を薄くしましょう。
2-1 基礎化粧品を使って外側からケアしよう!
ほうれい線を薄くするには、コラーゲンやエラスチンの生成を促す成分であるレチノール・ビタミンC誘導体・ナイアシンアミドなどが配合された化粧品を使うのがおすすめです。
これらの成分が配合された化粧品を使えば、ふっくらとした健やかな肌へと導くことが期待できます。
また、角質層まで浸透し、内側から保湿する「低分子コラーゲン(コラーゲンペプチド)」が配合された化粧品も人気があります。
低分子コラーゲンとは、体内に吸収されやすいように通常のコラーゲンの粒子を小さくしたものです。
通常のコラーゲンよりも吸収が速く肌の角質層まで浸透するので、弾力のある素肌を取り戻すことができるでしょう。
2-2 顔体操で表情筋を鍛えよう!
ほうれい線を薄くするには、表情筋のトレーニングが効果的です。
ここでは、1日3分でできる「あいうえお体操」をご紹介します。
「あ・い・う・え・お」と言いながら、目や口、頬や眉をしっかり動かしましょう。
1. 口を大きく広げ、3~10秒間「あ~」と声を出します。同時に目も大きく開き、眉を上に上げます。可能な限り、上に持ち上げるように意識しましょう。
2. 口を横に大きく広げながら、3~10秒間「い~」と発声します。顔全体を横から引っ張るイメージです。
3. 口をすぼめて3~10秒間「う~」と言います。このとき、目はギューッとしっかりと閉じます。顔の全てのパーツを中心に寄せるイメージです。
4. 目を大きく開いて、口角を斜め上に引き上げ3~10秒間「え~」と声に出します。
5. 縦に口を大きく開けて「お~」と3~10秒間言います。目は大きく見開き、頬を唇に引き寄せるイメージです。
あいうえお体操は、1から5までを1セットとして、1日3セット程度行います。
キープする時間は3秒からスタートし、慣れてきたら徐々に増やしましょう。
2-3 セルフマッサージでリンパの流れをスムーズに!
顎の下側に無駄な水分や老廃物がたまると、ほうれい線が深くなります。
つまり、マッサージでリンパの流れを促しむくみを解消すれば、ほうれい線の改善にもつながるというわけです。
マッサージを行うときは、肌への刺激を最小限に抑えリンパの流れを促すために、クリームを使うようにしましょう。
ここからは、自分でできる簡単リンパマッサージを紹介します。
1. 左右の鎖骨に指を置き、外側に向けて優しくさすってから、鎖骨のラインに沿って指圧を繰り返します。
2. 手を首に置き、鎖骨の方向に皮膚をゆっくり伸ばすようなイメージでさすります。首の後ろや左右など、何回かに分けて行いましょう。
3. 人差し指と中指で耳をはさみ、鎖骨の方向に皮膚を伸ばすようなイメージでさすります。
4. 顎の真ん中に両手の指を置き、耳の方に向けてゆっくり動かします。同じ要領で、頬、おでこの順にマッサージをしましょう。ほうれい線部分は、ほうれい線に沿って上から下へくるくると円を描きながらマッサージするのがポイントです。
5. おでこ、頬、あごの順に、両手を使って左右のリンパを耳の後ろに流します。まずは、おでこから耳に向けて、手を交互に使いながら片側をゆっくり流します。次に反対側を同じように行います。頬、あごを同じように行ったら、最後に、耳の後ろから鎖骨に向けて、左右片方ずつリンパを流せば終了です。
2-4 美容器具&グッズで頬のたるみを解消!
肌の調子を整える美容器具にはさまざまな種類がありますが、ほうれい線の原因となる頬のたるみをなんとかしたいなら「EMS美顔器」や「RF美顔器」「LED美顔器」がおすすめです。
それぞれの美顔器の気になる特徴を紹介します。
●EMS美顔器
EMSとは、筋肉に電気刺激を与えて鍛えることで、たるみやむくみを緩和することが期待できる機能です。EMS美顔器で表情筋を鍛えれば、フェイスラインを引き締めることにも期待できるでしょう。
●RF美顔器
エステのフェイシャルメニューにも取り入れられているRF美顔器とは、高周波の電磁波で肌を振動させ、新陳代謝を促すものです。血行が良くなるので、顔のたるみやむくみの緩和に期待できます。
●LED美顔器
さまざまな波長のLED(発光ダイオード)を当て、肌を活性化する機能を持つ機器がLED美顔器です。肌の弾力を取り戻したい人に人気があります。
2-5 美容外科でプチ整形!
ほうれい線を薄くするためには、美容外科での整形も一つの方法です。
整形の中には、以下のようなメスを使わずに施術するプチ整形もあります。
●糸リフト
糸リフトとは、こめかみから特殊な糸を挿入し、肌の内側からたるみを引き上げる手術です。皮下組織に刺激を与え、コラーゲンやエラスチンの生成を促す効果にも期待ができます。施術時間は1時間程度で、効果が持続する期間は1~2年ほどです。
●ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射は、ほうれい線にヒアルロン酸を直接注入し、ほうれい線を薄くする施術です。メスを使わないので痛みが少ない上、施術直後から効果を実感できるメリットがあります。施術時間は10分程度で、効果が持続する期間は数カ月~1年くらいです。
●高周波治療
高周波治療とは、真皮層に高周波(RF)を与えて軽度の火傷を起こす治療法です。火傷を治そうとして皮膚細胞が再生する力を利用し、ほうれい線を薄くします。照射は30分程度で、効果の持続期間は半年~1年程度です。
2-6 自分の癖を見直そう!
生活習慣や癖によって、ほうれい線が深くなることもあります。
以下のチェックリストのうち一つでも当てはまった人は、ほうれい線予防のために生活習慣や癖を見直すよう心がけましょう。
・気が付くと頬杖をついている。
・イスや電車で足を組んで座ることが多い。
・うつ伏せや横向きでいつも寝てしまう。
・PCやスマートフォンを使うときに猫背になっている。
・かばんをどちらか片方の手で持つことが多い。
・片側の歯だけで噛んで食べる癖がある。
・どちらか片方の足に体重をかけて立つことが多い。
なお、体がゆがむと片方のほうれい線を深くすることもあるので注意しましょう。
2-7 たんぱく質、コラーゲンを摂取しよう!
ハリのある健やかな肌をつくるには、たんぱく質を摂ることが大事です。
そうはいっても、年齢を重ねるとともに食が細くなり、肉類をたくさん食べられない人もいるかもしれません。
その場合は、たんぱく質を効率よく摂取できるプロテインがおすすめです。
紙パックタイプ、ゼリータイプ、パウダータイプなど、さまざまなプロテインが販売されているので、自分に合ったものを選びましょう。
また、たんぱく質の中でも吸収率の高いコラーゲンペプチドを経口摂取するのもおすすめです。
コラーゲンペプチドにもゼリータイプやパウダータイプなどさまざまな種類があるので、ライフスタイルや好みに合わせて選びましょう。
ほうれい線をメイクでカバーするには? ファンデーションを塗るコツ
「すぐにでもほうれい線を隠したい」という人は、メイクを工夫してほうれい線をカバーしましょう。
ここからは、ほうれい線を薄く見せるメイクの裏技をご紹介します。
3-1 化粧下地で凹凸をカバー
化粧をするときは、化粧下地の使用がマストです。
ファンデーションがほうれい線のシワに溜まると、ほうれい線をより深く見せてしまいます。
ファンデーションを塗る前は、化粧下地を使って肌の凹凸を埋めることが大切です。
ベースメイクをしっかり行うと、メイクのヨレを防げるというメリットもあります。
3-2 厚塗りはNG
シワやシミを隠したいからといって、ファンデーションを厚く塗ってはいませんか?
ファンデーションの厚塗りは、ほうれい線の溝にファンデーションが入り込んでシワを深く見せてしまうため逆効果です。
ファンデーションは時間がたってもヨレにくいものを選び、薄く伸ばして塗りましょう。
3-3 コンシーラーは暗すぎないように
「色の濃いコンシーラーで気になるほうれい線を隠してしまおう」、そのように考える人もいるかもしれませんが、暗い色のコンシーラーはほうれい線隠しには不向きです。
なぜなら、暗い色は顔の中に影ができたように見えてしまうため、かえってほうれい線を目立たせてしまいます。
コンシーラーを使うときは明るめのカラーで光を飛ばし、ほうれい線を目立たなくする方法がおすすめです。
ほうれい線をカバーする方法で老け顔にさよならを! 若見えマイナス5歳を実現しよう!
今回ご紹介したほうれい線を薄くする方法は、思い立ったらすぐにできるものからお金がかかるもの、効果を実感するまでに時間を要するものまでさまざまです。
即効性を求めるなら美容外科でのプチ整形や美容機器がおすすめですが、口まわりの体操で表情筋を鍛えたり、生活習慣や癖を直したりすることでも、ほうれい線カバーの効果は得られます。
自分に合った方法を見つけてほうれい線を薄くし、マイナス5歳肌を目指しましょう!