◎クエン酸
水回りの水アカやせっけんカスは、これにおまかせ。
アンモニアやたばこの臭い消しにも
クエン酸はその名の通り酸性。アルカリ性の汚れを落とす洗剤として重宝します。家のアルカリ性の汚れと言えば、水回りの水アカや石けんカス。キッチンのシンクや風呂場のシャワー、シャンプーボトルなどに白くこびり付くそれらを、酸の力で落としましょう。
抗菌作用もありますから、特定の匂い消しとしても有効。トイレのアンモニア臭や部屋の布類に染みついたタバコ臭も軽減できます。次亜塩素酸ナトリウムが主成分の塩素系漂白剤や洗剤と合わせると、有毒な塩素ガスが発生し危険です。他の洗剤と併用するときは、商品の注意書きを読んで確認を。
前の記事「"もともと除菌剤"の力をいかして家中ピカピカに!「アルコール」/ナチュラル洗剤はこの5つ(5)」はこちら。
洗剤を用意:クエン酸(pH2.1)
-洗剤液を作る場合
水にクエン酸を溶かす(水カップ1:クエン酸小さじ1/2)。水に溶けやすいので、直接プラスチックボトルに入れてOK。掃除後は水拭きやすすぎを。
●保存期間
作ったクエン酸水は2~3週間
例えば、こんな汚れに!
■たばこの臭いが付いたカーテンに
クエン酸水を布に吹きかけるだけ。たばこ臭の予防になります。焼肉や焼き魚などの酸性の臭いが染み付いた場合は、重曹水で消臭を。
■水拭きでアンモニア臭を撃退
飛び散った尿は、放置しておくと2~3日で嫌なアンモニア臭に変わります。臭いが気になったら、クエン酸水を含ませた雑巾で拭き掃除をしましょう。
■水アカがこびり付いた蛇口やシンク
こびり付いた水アカや石けんカスには、クエン酸パックを。キッチンペーパーを巻き、その上からクエン酸水を吹きかけて密着させ、隅々の汚れを落とします。汚れが浮き立つまでしばらく放置すると良いでしょう。
最後に水拭き&乾拭きをして酸と水分を残さないようにします。
風呂場のシャンプーボトルや鏡、シャワーに付いた水アカやせっけんカスも同じように落とせます。
■加湿器やポットの中
加湿器から水アカがたまったフィルターを取り出し、クエン酸小さじ1ほどを入れたバケツの水に漬け置きをしましょう。電気ポットや食洗器の掃除もできます。まず電源を抜き、それぞれの中にクエン酸を入れてから、もう一度スイッチを入れて稼働させ汚れを落とします。
取材・文/飯田充代 撮影/木下大造
本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)先生
ナチュラルクリーニング講師。自身がアトピー性皮膚炎だったことから主婦の目線で洗剤を研究。全国で講座を開催。著書に『ナチュラル洗剤で安楽早 ラクチンおそうじ虎の巻』(ディスカヴァー・トウエンティワン)がある。