いまは糖尿病のチャンピオン。早く治りたければ好きなものを食べましょう/鈴木登紀子さん愛の料理(3)

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前の記事「自分で作った半畳のお座敷で酒のさかなを作っていた母/鈴木登紀子さん愛の料理(2)」はこちら。

体に合うものを作ってきたから、呑気で元気

「年をとってから、いろんな病気をしましたよ。いまは糖尿病のチャンピオン。なかなか主治医の先生の言うことを守れないものだから、病院で"悪い患者が参りました"って自分で言うの。でも、数値を測ってみるとまだ大丈夫。どんなときでもね、病気はやってくるもの。逃げようとしたって逃げ場がないですから」

つらさを少しも見せず、聞く側を気遣うように明るいばあば。「私が思うのはね、早く治りたければ、好きなものを食べましょうってことなの。40代で子宮筋腫で入院した時にもね、長女のお仲人さんが、大好きな老舗の西洋料理店「赤トンボ」の一口サンドイッチを持ってお見舞いに来てくださって。おいしくいただいたら、後後でその方が、娘の友人たちに"奥様は厚紙をはがすように、よくおなりでいらっしゃいますね"って。薄紙じゃないのよ、厚紙(笑)」 故郷の思い出、病を乗り越えた体験、ご主人と重ねた10回のスイス旅行、それから、いま夢中だという「ダウントン・アビー」(英国貴族社会を描いた海外テレビドラマ)のこと...。人生のどの場面の話をするときも笑顔は同じ。たったいま咲いたばかりの大輪の花のようです。

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約1m四方のお布団もばあばの料理道具の一つ。ご飯が冷めないうちにふんわりと文化鍋ごと包み、布端をピンで留めて保温する。「昔は、寒い冬にはこたつの中に鍋を入れて温めたものよ」。

  

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<教えてくれた人>
鈴木登紀子(すずき・ときこ)さん
1924年、青森県生まれ。46歳で料理家デビュー。家庭料理と美しい作法を伝える。テレビ「きょうの料理」(NHK・Eテレ)出演は40年を超える。著書多数。
この記事は『毎日が発見』2017年10月号に掲載の情報です。
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