スマホ時代の手の不調「スマホ親指」が増加。曲げると痛い親指にはテーピングが効果的!

スマートフォンの長時間使用が肩こりや目の疲れの原因となることはよく知られていますが、最近では「スマホ親指」と呼ばれる親指や手首の痛みが慢性化する症状に悩む方も増えているようです。スマホはケースを含めると300g近くになることもあり、長時間片手で操作し続けることで親指を酷使し、靱帯や関節に負担をかけてしまうことが原因とされています。

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この負荷がスマホ親指の原因に!

「スマホ親指」の症状について、稲毛病院整形外科・リハビリテーション科健康支援科部長の佐藤務先生は次のように述べています。

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稲毛病院整形外科・リハビリテーション科/健康支援科部長 佐藤 務先生

【佐藤 務先生 プロフィール】
稲毛病院整形外科・リハビリテーション科/健康支援科部長。1997年、臨床の現場にサプリメントの摂り方を指導するビタミン外来を新設。2000年には全国初の健康支援科を創設、8つの健康支援外来を新設。昭和大学医学部統合医学科講師に就任し、医学生にサプリメントや栄養の講義を開始。専門は整形外科・リハビリテーション科だが、予防を含めた総合医療を提唱。

「『スマホ親指』は、スマホの過度な使用によって引き起こされる腱鞘炎や関節炎の一種で、スマホを片手で操作する際に、親指を繰り返し動かしてスクロールすることが原因で発生します。この動作が長時間繰り返されることで、腱と腱鞘(腱を覆う組織)の間に摩擦が生じたり、関節に炎症が起きたりします」(佐藤先生)

そこでセルフチェックとして、以下の方法を紹介しています。

「親指を繰り返し曲げ伸ばししてみて、引っ掛かり感がないか、また3つの関節の痛みがないかを確認します。次に親指を握ってグーをつくり、肘を伸ばして手首を小指側に倒します。このときに親指側の手首の痛みが強くなるかもチェック。もしひとつでも該当すれば、『スマホ親指』の疑いがあります」(佐藤先生)

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親指を繰り返し曲げ伸ばししてみて、3つの関節に引っ掛かり感や痛みがないか確認

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親指を握ってグーをつくり、肘を伸ばして手首を小指側に倒す。このとき、親指側の手首に痛みが出るかをチェック

身近に潜む「スマホ親指」!その対処法と予防策とは

スマホの使用は日常生活に欠かせないものですが、適切な使用方法と予防策を心がけることでリスクを軽減できます。

1. 使用を制限する
痛みのある方の手でのスマホ使用を控える、スマホリングなどで補助する

2. 両手で使用する
スマホを両手で持ち、片方の手で支えながらもう片方の指で操作する

3. 使用する手の交替
スマホを使用する手を適度に交替する

4. ストレッチとマッサージ
手首や指のストレッチ、マッサージを行う

5. サポートテープ使用
親指専用の腱鞘テーピングなど、テーピングで指や手をサポートする

「親指の痛みを我慢して放置していると症状を悪化させることもあります。痛みを和らげ、予防したい場合は、親指専用のテーピングがおすすめです。曲げると痛む親指に貼ることで、親指から手首にかけて保護し、可動域を制限してサポートする効果があります。これらの対策を行っても症状が改善しない、または悪化する場合は、早めに整形外科を受診しましょう」(佐藤先生)

親指に特化したテーピングの中でも、特に「バトルウィン 指プロテクター親指用」は、テーピング初心者でも簡単にきれいに貼ることができ、「スマホ親指」に最適です。伸縮性のある素材を使用しているので、日常生活も指の動きを妨げることなくサポート。汗をかいても蒸れにくく、濡れてもはがれにくいので、水仕事などの日常生活でも快適に使用できます。

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ニチバン「バトルウィン 指プロテクター親指用」

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使用イメージ

「バトルウィン 指プロテクター親指用」の開発に携わる、ニチバンの製品開発部シニアマネジャー 辻泰輝(つじ・たいき)さんにお話を伺いました。

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ニチバンの製品開発部シニアマネジャー 辻泰輝さん

――約10人に1人が「手の指、手の指の関節」に痛みを感じているとか?
はい、ニチバン株式会社が2020年3月に25~59歳の男女2万4033 人を対象に行ったアンケート調査で、直近1年以内に痛みの症状があった部位を聞いたところ、「手の指、手の指の関節」と答えた人が9.8%と、約10人に1人が痛みを感じていることがわかりました。なかでも指の痛みで最も多かったのは「親指」でした。また、手当の方法として最も多かったのは「湿布」で、次いで「マッサージ」、「痛め止め」、「テーピング」、「指用のサポーター」という結果でした。

――特に親指に痛みを感じている人が多いですね。
アンケート調査で、「親指」の痛みの原因の多くは、長時間のスマホや PC で手指を使った繰り返しの作業などによる「腱鞘炎」であることがわかりました。また、親指以外の指の関節を固定する意図で開発した「バトルウィン 指プロテクター」の発売後に購入者実態調査を行ったところ、親指に無理やり貼っている方が一定数いたことも判明。親指は他の指とは動き方が全く異なる上、完全に固定すると生活への支障も大きいため、親指に特化した製品が必要だと考えました。さらに、「テーピングは難しい」「巻き方がわからない」「上手に貼れない」という困り事にもお応えし、親指から手首にかけて、一人で簡単に貼れて、サッと固定できる親指専用テーピングテープを開発しました。

――開発にあたり、苦労した点などがあれば教えてください。
開発には企画から発売まで約2年半を要しました。親指の痛みを抑えるために関節の動きを適度に制限しつつ、日常生活に支障のないようにするというのが最も苦労しました。親指を固定するためにはテープを引っ張って貼るのですが、従来のキネシオロジーテープは縮もうとする力があまり強くないため、固定感(サポート感)を感じにくかったのですが、ニット素材を採用することで引っ張った際の縮もうとする力を調整し、1枚貼っただけで十分な固定感を得られるようになりました。また、指周りに貼るため、水仕事の影響を考える点も重要でした。はがれないことはもちろん、水に濡れた後の速乾性にも素材選定ではこだわりました。

身近に潜む「スマホ親指」の症状に心当たりのある方も多いのではないでしょうか。症状が出た場合は軽視せず、早めの対策を心がけて手の健康を守りましょう。

 

■「バトルウィン 指プロテクター親指用」詳細ページ: https://www.nichiban.co.jp/news/2023/01_03/

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