中田さんは〝手土産上手〟。『毎日が発見』の仕事でお会いするときにも、いつも私たちスタッフに気の利いたお土産をさりげなく手渡し、喜ばせてくれます。それは決まって場を和ませ、会話のきっかけにもなるもの。
みんなを笑顔にする品物を選ぶときのコツは何でしょう?
小さいものをさりげなく......
「特別なコツはありませんが、例えば、私たち世代や目上の方に差し上げるときには、お茶の時間や食事の中で気軽に楽しめるものを。大げさではなく、その方の日々の暮らしの中にすっと溶け込むものをと心がけることでしょうか」
なるほど、ご紹介していただいた中田さんの定番の手土産からもそんな気遣いが伝わってきます。
食通の方に 花錦戸(花錦戸)「まつのはこんぶ」
75g入り2,000円 (税別)
松の葉のように刻んだ昆布をすっぽんのだしで炊いたもの。かつて大阪南船場の料亭「花錦戸」で供された歴史ある一品。
お茶請けに 坂角(ばんかく)総本舗「さくさく日記セット」
えび味と ほたて味がそれぞれ6袋入って1,200円(税別)
海の恵みをからりと揚げたせんべい。うれしいひと口サイズ。パッケージもかわいい。
ご飯のお供に やよい「ちりめん山椒」
80g1,000円(税別)
清酒をたっぷり使い、蒸し炊きに近い状態で炊き上げてあるのでふっくら、しっとり。ひょうたん形は京都本店限定パッケージです。
相手の暮らしに配慮して、小分けにも
では、贈り方の秘けつは?
「相手の暮らし方に配慮して、必要に応じて小分けにすることにしています。何世代かのご家族にお贈りするなら、親世代とお子さんたち世代がそれぞれの家に持ち帰れるように、最初から、小さいものをその数だけ用意します。3000円の大箱ではなく、1000円の小箱を三つ、というふうにするんです」
私たちにもできるアイデアです。 「相性のいいものを合わせて贈ることもあります。例えば、ほうじ茶と梅干し。煎茶と塩昆布。二つそろっていたら、お茶の時間がますます楽しくなるでしょう?」
自分のことより、相手の気持ちを優先して選び、贈る...。当たり前のようでなかなかできないことです。中田さんから頂く手土産にわくわく心が躍るのは、そんな繊細な気配りがあるからなのですね。
取材・文/飯田充代 撮影/齋藤ジン