スマホやPC画面など、目を酷使することが多くなってきた現代。まばたき不足によるドライアイを緩和させ、老眼の進行を遅くするなどが期待できるのが「まばたき」です。通常、1分間に15~20回行うとされますが、これを意識的に行うことがポイント。今回はおおたけ眼科・院長の綾木雅彦(あやき・まさひこ)先生に、視力回復や目の不調に効果が期待できる「完全まばたき」についておうかがいしました。
※この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年6月号に掲載の情報を再構成したものです。
「完全まばたき」のやり方
(1)上まぶたを、下まぶたに着地させるようなイメージで目をつぶり、0.5~1秒ほどキープ。くっついたことを意識しながら行って。(0.5~1秒)
NG
力まない
「完全まばたき」をする際は、目のまわりにシワができるほど力まないのがコツ。
(2)閉じた目をしっかり開く。この「完全まばたき」を意識して行い、クセ付けしていきましょう。涙液の交換が進み、新鮮な涙で目を覆うことができるようになります。
「完全まばたき」はココがすごい
●質の高い涙で目の表面がうるおうので、老眼の進行を遅らせることにつながる。
●ドライアイが改善し、ピントを微調節する力がよみがえる。
●眼圧が低下し、眼痛の改善や緑内障の予防につながる。目がうるおいを取り戻すことで、眼痛や頭痛、睡眠障害などが改善されることも。
いつものまばたきを深くゆっくり行うだけ
テレビやスマホが普及した現代社会では何かと目を酷使することが増えました。
豪州の視覚研究所では「2050年までに世界人口の半数が近視になる」と予測しています。
近視をそのまま放っておくと、いつしか怖い眼病にかかってしまう恐れも。
「近視が進行すると、緑内障や白内障、網膜剥離など、失明リスクの高い眼病にかかる確率が5倍以上に高まります」と、おおたけ眼科の綾木雅彦先生。
「こうしたリスクを回避し目の諸症状を改善するために、普段のまばたきを『完全まばたき』に変えましょう。涙で角膜をうるおし整えていくことで、視力回復や目の不調の予防、また、老眼の改善等が期待できます。やり方は、いつものまばたきを深くゆっくり、意識しながら行うだけ。いますぐ簡単にできる『完全まばたき』を習慣化し、目と視力を守っていきましょう」