Twitterでフォロワー数6万人越え、今までの総『いいね』数は670万越え!アカウント「那須の長楽寺」の書籍『てらねこ 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方』が発売されました。
三毛猫の「ミー子母さん」をはじめとしたお寺の猫4匹と住職との、やさしく柔らかな日常の様子を切り取った写真がいっぱい。ミー子母さんの物語として、小さなお寺で毎日の幸せを積み重ねる姿を綴っている写真エッセイ集です。読むとやさしい気持ちになる「おてらのひとりごと」もじわっと心にしみます。
書籍『てらねこ 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方』から、一部をご紹介しましょう。
わたしは
お寺のお母さんに拾われたの
あのときは寂しくて
お腹が空いていて
必死に目の前のモノにしがみついた
お母さんはその手をとってくれたお寺が わたしを受け入れてくれた
居場所があるってね
とってもあたたかいのよ
お寺はね すべてに開かれた場所なんですって
誰でもきていいし 心のよりどころになる場所
いろんな人がくるから わたしもなれて
おもてなしもお手のもの
わたしがいると
いつもよりほんの少し
心を開いてくれるみたい
●おてらのひとりごと
「悲しみの寄り添い方」
お寺と切っても切り離せないのが、生との別れです。その場面に直面している人がいたら、つらさを察しつつも、安易な声がけはしないと心がけています。
真言宗にある「真言」とは、「真実の言葉」のことですが、物事の真実を見極めるのは実に難しいこと。同じ家族を亡くした方でも、人によって感じ方は千差万別で、自分には「正面」に見えることも、他の人には「後ろ」であることも多々あります。だからこそ、軽々しく言葉を発することはせず、もし相手がつらい気持ちを打ち明けてきたら、その気持ちにできる限り寄り添うようにしています。
これは、ペットロスのお話にもつながりますね。ペットは、飼い主にとっては大事な家族。その悲しみは計り知れません。物事の大小にかかわらず、その悲しみはその人だけの感情。他人が決めつけるものでは決してありません。もしその方が誰かの助けを必要としたときには、しっかりと受け止められればと思います。
また、ペット供養の方法について悩まれる方がいますが、必ずしも墓を作るのではなく個々人に合った供養で良いと考えています。自分にとって無理のない範囲で、偲ぶ場所を作ることができれば十分です。
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書籍『てらねこ 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方』には、twitterに掲載された猫と住職のほのぼのした写真も満載です♪
写真 石原さくら/長楽寺