編集者でよかったな!と思えることに、「出会い」があります。それまでの自分が意識してなかったジャンルを知って、見識が広がること。超パワフルな90歳のおばあちゃんとの出会いもその一つです。さて、50代以上の方にお届けする定期購読誌『毎日が発見』に携わる中で、40代半ばの私が、日々の取材活動の中で「年を取るということはどういうことか」に向き合う様を、綴っていきたいと思います。
◇◇◇
前の記事「90歳と思えぬパワフルさ。紫竹おばあちゃんに会いに行きました!/編集長タカトリの今日も発見!」はこちら。
紫竹おばあちゃんは全身花柄コーデが似合っている
北海道の帯広には、紫竹ガーデンという1万5000坪の庭に約2500種の花が咲く広大な「お花畑」があります。ここを営むのは、紫竹昭葉(しちくあきよ)さん90歳。幼い頃に花を摘んで遊んだ、幸せいっぱいのお花畑をもう一度と、何もなかった土地に花を咲かせて30年。今では、全国から年間10万人以上がおばあちゃんに会いにやって来ます。
すくすくと伸びて気持ちよさそうな紫竹ガーデンのお花たち
今日も忙しい!アイドルは90歳!
紫竹おばあちゃんが庭に出るのは毎朝7時45分。ガーデンのレストランで朝食を楽しむために大型の観光バスに乗って大勢の人が訪れはじめる時間です。紫竹おばあちゃんは、一目会いたくて全国から訪れるファンを、花尽くしのおしゃれをして出迎えます。花柄の帽子に、花模様の服、花柄のパンツとまさに全身花柄!これがまたおばあちゃんにとてもよく似合っています。今は亡きご主人が「君はかわいい服が似合うね、ピンクが似合うね」とおっしゃっていたそうですが、最愛の人の言葉をおばあちゃんは今でも大切にしていらっしゃるのでしょうね。
紫竹ガーデンのレストランの入り口には、おばあちゃんの帽子がたくさん置かれた場所がありますが、おばあちゃんと一緒に記念撮影をしたい人は、そのコレクションの中から選び、女性でも男性でも帽子をかぶって写るのがお約束です。「最初は恥ずかしがっていた人も、お花いっぱいの帽子をかぶるとみんな笑顔になるの」とおばあちゃん。もちろん、私もおばあちゃんに選んでもらった帽子をかぶって撮影してきました!
私も記念撮影をお願いしました!おばあちゃんフォトジェニックです!
好きなことに一生懸命、これが若さの秘訣
私たちはつい人の目を意識してしまいがちで、オリジナル性よりも「誰の目からも普通に見える」ことの方に安心感を覚えてしまうように思いますが、紫竹おばあちゃんはその辺、ふっ切れていて本当にカッコいい。
自分の着たいものを着て、大好きな花を育てて、歌いたい時に(おばあちゃんは取材中もずっと歌っていました!)歌い・・・。それが周りの人に伝わって、なんだか幸せな気持ちになっていくのです。ガーデンを創り上げることに多大な苦労もあったと思いますが、それでも「自分の好きなことを大切にする」ことって大切だなぁ、だから紫竹おばあちゃんが輝いて見えるんだろうなぁ。私もそうやって年を重ねていけたらいいなぁ。また1人、素敵な人生の先輩にお会いできたのでした。
カメラマンも汗だくで撮影がんばってます!