湧き上がる感動が大切。暑中見舞いに「絵手紙」を描いてみましょう

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暑い夏に届くと嬉しいはがきと言えば「暑中見舞い」ですね。涼し気なはがきが届くと、心に爽やかな風が吹いたような気持ちになります。心に湧いた感動をストレートに表せる絵手紙は、暑中見舞いにもってこい!

誰でも挑戦できる絵手紙のかき方を、絵手紙の創始者として国際的に活躍する小池邦夫さん、恭子さんに教えていただきました。

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その日の感動を絵にして言葉を添える絵手紙

「絵手紙は心を届けるもの」という、小池邦夫さん。絵の心得がなくても、書道になじみがなくても大丈夫。絵手紙は、心に湧き上がる感動を絵にして、言葉にする作業です。上手、下手は関係ありません。気持ちがストレートに筆先に乗り、絵になり言葉を紡ぐのです。

下絵は描きません。一筆で一気に仕上げます。ためらっていると、その間に感動が薄れていくからです。


かく順番
1 はがきに出す相手の住所、氏名を書く
2 モチーフを決める
3 墨をする
4 輪郭線を描く
5 彩色する
6 文字を書き添える
7 落款を押す

 
絵や書道の心得がなくてもかけます

絵の上手、下手は関係なく、その日に受けた感動を絵にして、心を言葉として表すのが絵手紙の魅力。まずは身近にある季節のものをモチーフにかいてみましょう。
今回は、赤く熟れたトマトをモチーフにかいてみます。

1 住所、氏名を書く
まず誰に出すのかを決めます。そうすると、その方のことを思いながら絵を描くことができます。「お元気かしら?」「今度お食事でも」、そんなことを考えながら、気持ちを届けます。

 

2 モチーフを決める
描きやすいのは、身近にあるもの。例えば野菜や果物、庭の草木などですが、自分の手でもかまいません。見たときの印象を逃さないために、モチーフが決まったら、すぐに描く準備をします。

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3 墨をする
絵手紙は、輪郭線を墨で描きます。そのため、はじめに硯で墨をすります。墨の濃度は半紙などに線を描いてみて、決めます。
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4 絵手紙の命、輪郭線を墨で描く
勢いよく描くためには、中心になるものを決めて、そこから描き始めます。筆を紙と直角になるように持ち、一気に描きます。実物より大きく描くのがコツです。絵手紙で使う画仙紙は墨を吸収してすぐに乾きます。
実物より大きく描くと、はみ出すことで絵に力が。書き添える言葉も少なくて済みます。
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5 彩色する
絵の具を混ぜて塗りたい色を決め、塗っていきます。このときに塗りむらができても大丈夫。かえって味になるので、塗りつぶさないこと。色は見たままでも、強調してもかまいません。輪郭線と同様、勢いよく一気に塗ります。
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6 文字を書き添える
書く文言は、出す相手のことを考えたものでも、いまの自分の気持ちでも、題材を決めたときの感動でも何でもかまいません。強く印象に残るように、文字数は少ない方がよいでしょう。5~10文字ぐらいなら、バランスがよくなります。書く位置は、空いている場所で、絵に重ならないところならどこでも。

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7 落款を押す
赤い落款を押すだけで、全体が引き締まって見えるから不思議です。押す位置は、文の左下がよいのですが、スペースがなければ、どこでもかまいません。落款は、消しゴムで作れます。1㎝角程度の大きさのものを作ります。名前の一文字を印にすると、分かりやすいでしょう。紙に名前の一文字(平仮名が彫りやすい)を書き、消しゴムの面に裏返して貼り、カッターなどで文字を彫ります。

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完成!

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撮影/松本順子


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小池邦夫(こいけくにお)さん、恭子(きょうこ)さん

邦夫さんは、大学の書道科在学中から絵手紙を始める。絵手紙の創始者として国際的に活躍中。日本絵手紙協会名誉会長。妻の恭子さんは、絵手紙の指導・普及に務める。

この記事は『毎日が発見』2018年7月号に掲載の情報です。

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