山崎育三郎さんインタビュー「僕の女装姿もおばあちゃんに似てるのかな」

役に入り込むと開放的になれる

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――会見など舞台以外で女装をしている時のマインドはドロシーなのでしょうか。それともマイケルか山崎さん?

そうですね、半分ドロシー、半分育三郎ということでドロ三郎(笑)。

ふだんの感じで喋るのもなんだか違う気もするし、楽しすぎても内容が入ってこないかもしれないしという微妙なラインにいるようにしていますね。

――役柄、特にドロシーとの共通点もしくは異なるところはどういったところですか。

まず、体ですよね(笑)。

僕、わりとお尻が小さめなんです。

腰も細身で、お尻も可愛い感じなんです(笑)。

それなのでドロシーの時はちょっと大きめのパッドを入れていただいてボディラインを作っています。

自分はもともと人見知りで人前が大嫌いで、いつも母親の後ろに隠れているような子どもだったんですね。

それがミュージカルに出会ったことで、自分じゃない何かが入り込んで、その人になりきって舞台に出たら、堂々としていられたんです。

ドロシーの格好をすると、その時の感覚に近い感じがありますね。

全然緊張しなかったり、初めて開放されるような瞬間。

それは共通点かなと思います。

――注目してほしいシーンなどは。

全部に注目していただきたいですが、ひとつはマイケルからドロシーに変わる早着替えですね。

数十秒で全部脱いでドレスを着てメイクをしてカツラをつけて。

最後マスカラも塗ったりして本当にギリギリです。

稽古を始めた当初は間に合いませんでした(笑)。

ヒールをはいてドレスで歩くだけでも本当に大変なんです。

それを自然とこなして美しく動いている女性って本当に素晴らしいなということも改めて思いました。

「トッツィー」は本当に楽しくて、年齢に関係なくいくつからでも変われる、新しい自分と出会えると思わせてくれる、最高のミュージカルです。

ザッツ・ミュージカルというか、ミュージカルの素晴らしさがすべて詰まっていますので、ぜひ見に来てください。

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主要キャストと演出家による記者会見には、抽選でオーディエンスも招かれ大いに盛り上がりました。

取材・文/鷲頭文子

 

山崎育三郎(やまざき・いくさぶろう)さん

1986年、東京生まれ。2007年ミュージカル「レ・ミゼラブル」のマリウス役に抜擢後、「ミス・サイゴン」や「エリザベート」など数々のミュージカルに出演。テレビドラマでも主演を務めるなど人気を博す。

日生劇場ミュージカル『トッツィー』

演出:デイヴ・ソロモン 振付:デニス・ジョーンズ オリジナル演出:スコット・エリス
出演: 山崎育三郎、愛希れいか、昆 夏美、金井勇太、岡田亮輔/おばたのお兄さん(Wキャスト)、エハラマサヒロ、羽場裕一、キムラ緑子 他
2024年1月10日(水)~30日(火) S席1万5000円(土日祝・千穐楽1万5500円)他
※料金は公演ごとに異なります
大阪公演2月5日(月)~19日(月)
名古屋公演2月24日(土)~3月3日(日)
福岡公演3月8日(金)~24日(日)
岡山公演3月29日(金)~30日(土)

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