足先が冷たくて眠れない、体が縮こまって肩や首がこる...。多くの人から聞こえるそんな声に応えて、小豆のカイロをご紹介します。冷えた部位に当てて血行を促し、気持ちよく温活をしませんか? 今回は、小豆カイロ作家の上原美香(うえはら・みか)さんに「目元用カイロ」の作り方を教えてもらいました。
小豆を布袋に入れます
加熱した小豆でじんわりと体を温めます。再使用は約4時間後、小豆が空気中の湿気を吸収し、元の状態に戻ってからにします。
本体
小豆の入った四角い木綿の布袋。これを電子レンジでチンして使います。仕切りのステッチがあるので、中の小豆は片寄りません。
カバー
目元用カバーの片方の布端はぬい合わせず、開けたままにして本体を出し入れします。素材は比較的熱に強い天然素材がおすすめです。
おすすめの理由は?
・ぽかぽか時間が最大約20分続く
・電子レンジでチンして、冷えた部位に当てるだけ
・くり返し使えてエコ
・カバーを洗濯できる
小豆のカイロとは、小豆の入った布袋のようなもの。
電子レンジで温め、冷えた体に当てて血流を改善。
使い捨てではなく、くり返し(約250回が目安)使えるエコカイロとして注目されています。
市販品もありますが、ここでご紹介するのはおしゃれな手作りのもの。
小豆カイロ作家である上原さんが、簡単な作り方を教えてくれました。
上原さんが小豆のカイロを作るようになったきっかけは、自身の悩みだったといいます。
下半身太りだと思って運動やストレッチをしてみたけれど効果が出ず、リフレクソロジー(足裏などを刺激して疲労回復をはかる)に行ったことで原因がむくみだとわかったのだとか。
そんな経験から、体を温めることや日頃のケアの大切さを知ったそうです。
使う際の注意点や作り方は下記にあります。
どうぞ快適なぽかぽかタイムを過ごしてください。
こめかみまでじんわり温まる
目元用カイロ
加熱時間500Wの電子レンジで約1分30秒
目元の周辺まで温かさが伝わり、血流が促されます。眼精疲労や、冷えからくる頭痛や肩こりにも効果的。小豆の程よい重みで、包まれている安心感も味わえます。
電子レンジで温めた本体を、カバーの中にセット。
カバー裏面は肌触りのいい木綿。表面は色柄を替えておしゃれに。
使い方いろいろ
足首に
足の冷えは大敵。就寝前にいかがですか? 仕切りステッチのくぼみに足首がはまるので、安定感があります。
おなかに
おなかが冷えたら、こんなふうに。小豆のカイロを布団にのせてその上に横になり、背中や腰に当ててもいいですね。
小豆カイロの使い方
1.電子レンジ内の汚れを拭き取る。
2.カイロの本体を、小豆に片寄りがないよう平らに置く。
3.電子レンジで本体を加熱する。
4.電子レンジの扉を開け、触ってみて"温かくて心地いい"と感じたら取り出す。熱過ぎると感じたらしばらく置き温度を下げる。
5.体の冷えた部位に当てる。温かさは最大20分程度持続する。
加熱時間の目安
目元用 500W 約1分30秒
温かさにむらが出る場合は、上にする面を変えて2回に分けて温めてもOK。
首用 500W 約40秒2回(合計1分20秒)
サイズが大きいので二つ折りにし、上にする面を変えて約40秒ずつ加熱する。温め足りないと感じたら、約10秒ずつ追加加熱を。
小豆の取り換えどきは?
カイロ本体を触って、小豆が割れていると感じたら取り換えどき。使用回数はおおよそ250回。
保管方法は?
十分に小豆に水分が戻ってからポリ袋などに入れ、直射日光の当たらない温度と湿度の低い場所で保管する。
手ぬいでもできる小豆のカイロ・作り方
小豆を入れる本体とカバーを別々に作ります。
本体もカバーも四角い布をぬい合わせるだけなので、作り方は簡単です。
本体は仕切りのある四角い布袋。
手ぬいで作る場合は、小豆がこぼれ落ちないよう、細かい針目でぬいましょう。
目元用本体
できあがりサイズ 15×30cm
材料
木綿のツイル地(比較的厚手の他の木綿地でも)...17×32cm2枚
小豆...約500g(仕切りひとつにつき約100g)
寸法図 *単位はcm *□の数字はぬい代
1.本体布を袋状にぬう
2. 仕切りステッチをぬいながら、小豆を入れていく
3.袋を閉じて仕上げる
目元用カバー
入れ口はぬわずに開けたままに。
カバーも本体も木綿の生地同士なので、ずれたり、本体が飛び出す心配はありません。
できあがりサイズ 18×30.5cm
材料
綿麻のチェック地(表)と木綿のツイル地(裏)...21×34cm各1枚
寸法図 *単位はcm *□の数字はぬい代
ぬい代が袋状になる。布端が表に見えず、きれいに仕上がる。
安全に使うための注意点
● 誤った使い方をすると低温やけどの危険があります。以下の3つを心がけましょう。
(1)本体が直接肌に当たらないように必ずカバーをする
(2)就寝中は使わない
(3)加熱時間を守る
● 過剰加熱や発煙を防ぐため、上記の加熱時間を大幅に変えない。
● 電子レンジを自動モード(オート加熱やおまかせ加熱)にしない。
● 焦げたにおいがしたら、加熱を中止する。
● 再加熱は、4時間以上たってから(小豆に水分が戻ってから)。
● 肌の弱い方や皮膚に異常がある場合は使わない。温感や血行に障害がある、原料にアレルギーがある方は医師に相談を。
● 小豆の入った本体は洗濯できません。水濡れは傷みの原因なので手洗いも不可。
取材・文/飯田充代 撮影/米山典子 モデル/白鳥 友 イラスト/小池百合穂