●演技時間・・・約1分
準備 カッターナイフで名刺にコの字型に切り込みを入れておきます。
2名刺を持っている観客に目を閉じるように言います。観客が目をつぶったら、周りで見ている他の観客に分かりやすいように、ゆっくりと以下の動作をします。
3ワクの部分を手前に丸めます。
4丸めたワクを両側に開きます。
5そのまま続けて開いていくと、丸めたワクが再び開きます。
6ワクの形を整えながら、観客の親指の下側に持っていきます。終わったら観客に「はい、目を開けてください」と言い、名刺の状態を見せます。
【魅せ方のポイント】
秘密を共有する
このマジックは、お手伝いの観客だけが不思議な思いをする、というタイプのものです。横で見ている他の観客は不思議さをポイントための成功させる感じないはずですが、名刺の面白い動きに感心したり、お手伝いの観客だけがびっくりしているのを見て楽しんだり出来ます。
目を閉じてもらってから名刺を変形させる動きに入る前に、周りの観客を見て「シーッ(指を口に当てるジェスチャー)」などをしておくと、その場の人たちで秘密を共有している雰囲気になり、ちょっとした連帯感が生まれます。
もちろんこのマジックが終わった後で、お手伝いの観客にもタネあかしをしてあげてください。名刺を変形させる動きを教えてあげて、やらせてみてもいいでしょう。
基本的に、安易なタネあかしは避けたほうがよいのですが、この名刺のマジックのようにその場にいる人達で原理の面白さを共有できるものもあります。要は、その場が楽しくなればOKなのですから、面白いものをみんなで共有する、というつもりでプレゼンテーションしてください。
※このマジックはロバート・ニール氏の考案によるものです。
日向 大祐(ひゅうが・だいすけ)
マジックエアリスト。東京大学工学部卒、同学大学院環境学専攻修士。観客の目の前で見せるクロースアップマジックを中心に、会員制レストランや企業パーティー等で活躍。2009年、イギリスで開催された「Blackpool Magic Convention」にて優勝、日本人初の欧州チャンピオンに輝く。同年、マジックのオリンピック「FISM」日本代表。
ちょっとした「タネと仕掛け」で絶対盛り上がる手品を21個収録。マジックを成功させるのに必要な「人の心をつかむコツ」などもしっかり解説。誰でもすぐに実践できます!