「人って変われるよ!と伝えたい」人気ギャラリーとパン店を営む引田かおりさんインタビュー

東京・吉祥寺で人気店を経営する引田さんは、元専業主婦。人見知りだったそうですが、様々な作家さんとの出会いを楽しんでいます。自分自身を表現し、変化を楽しむことの大切さについてお聞きしました。

この記事は月刊誌『毎日が発見』2024年4月号に掲載の情報です。

「人って変われるよ!と伝えたい」人気ギャラリーとパン店を営む引田かおりさんインタビュー 2404_P056-057_01.jpg「思い込み」はもったいない! "好き""楽しい"と感じるものは、どんどんトライしよう

自分の好きを最優先して、失敗を恐れず挑戦しよう

東京・吉祥寺の街で人気の「ギャラリーフェブ」とパン店「ダンディゾン」を夫と共に経営する引田さん。

器やカゴ、洋服などジャンルを問わず、暮らしをすてきにしてくれるものを日々発信しています。

「40代で経営を始めたので、最初は右も左も分からなかったんですよ。20歳で結婚して子育てに突入し、ずっと専業主婦でしたし、実は人見知りでした。でも、今はいろんな作家さんと出会えて、話したり、応援できる日々がとっても楽しい。人って変われるなあって」

「自分の好き」を最優先しだしたからと言う、はじけるような笑顔が魅力的な引田さん。

今日の装いは、エムポルクのTシャツ&パンツに、繊細なレースのベストをプラス。

シックなのに女性らしさも程よく薫る、優しい着こなしです。

「レースとかヒラヒラしたかわいいもの、大好きなんです。好きなものは考えすぎずにどんどん試していこうと思っています。昔はモノトーンばかりで夫から 『修道女みたい』なんていわれましたが、最近黄色とか緑とか明るい色を着たら『すてきね』って言葉をもらえることが増えて。自分には似合わないと思い込まず、どんどん挑戦すればいいんだなって」

服も、ギャラリーの仕事も、パン店のスタッフたちとのやりとりも、何でも試してみるのが大事と言います。

「失敗したっていいんです。私も昔はかなりの心配性でしたよ(笑)。でも今は、『正しいこと』よりも『楽しい』と感じることにトライしています。そんな今が楽しいんです」

以前子育て中などは、悩みの多いときもあったのでは?

「そりゃあもう(笑)。でもそのときなりにやり切ってきたから、今につながっています。家事全般ダメだった夫も、今では皿洗いも洗濯もするほど変わったんですよ。今悩んでいる人には、『絶対後で楽しいときがくるよ、人って変われるよ!』って伝えたい」。

店名の「ダンディゾン」はフランス語で「10年後に」という意味。

たくさんの挑戦を楽しめば、10年後、20年後に、さらに魅力的に変化していく人生が、私たちにも訪れるに違いありません。

取材・文/黒木博子 撮影/かくたみほ ヘア&メイク/枝村香織

 

引田かおり(ひきた・かおり)さん
1958年生まれ。夫の引田ターセンさんと共に、2003年より東京・吉祥寺で「ギャラリーフェブ」とパン店「ダンディゾン」を経営。ジャンルを問わずさまざまな作家と交流し、暮らしの“すてき”と“おいしい”を日々届けている。著書に『「どっちでもいい」 をやめてみる』(ポプラ社)、『たぶん だいじょうぶ』(大和書房)など多数。

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