メタボ改善と同じ「スイーツ絶ち」で薄毛を予防&治療しましょう/抜け毛予防

pixta_35963109_S.jpg抜け毛は自分とは関係ないと思い、特に気にせず生活していませんか? そんな方は要注意! 髪は抜け始める前からケアすることが重要なのです。特別なことは必要ありません。衣食住を中心とした生活習慣を根本から見直すだけで、数年後の未来の自分の髪に先行投資することができます。最新の科学的根拠をもとに知識を深め、薄毛にならないための生活を今から始めてみませんか。

抜け毛にまつわるさまざまな原因や治療法、ケアなどを薄毛治療の第一人者である岡嶋研二先生に伺います。

前の記事「ショック! やっぱり抜け毛は遺伝するの? /抜け毛予防(6)」はこちら。

 

AGAは心臓の病気、糖尿病、前立腺肥大などのリスクが高まる

「薄毛の男性」という言葉から想像する外見は、小太りでぽっこりお腹というメタボ体形ではありませんか? 実はこれ、イメージだけではなく、実像なのです。最近、男性型脱毛症(AGA)の人たちは、心臓の病気、糖尿病、前立腺肥大、前立腺がんなどを引き起こすリスクが高いことが分かってきました。

さらに、男性で35歳未満の早期に薄毛症状が起こる場合、インスリンの働きが低下するインスリン抵抗性(糖尿病の前段階)の発症指標になることも報告されました。インスリン抵抗性を持つ人は、時間の経過とともに、肥満や脂質異常、高血圧などの生活習慣病を合併していきます。つまり、逆にいうと薄毛治療は、実はメタボや生活習慣病の治療ともいえるのです。

 
糖分の多い食生活は薄毛の敵です!

肥満に加え薄毛が気になる人は、まず食生活の見直しから始めるのがおすすめです。まずは砂糖たっぷりのスイーツを減らしましょう。砂糖を摂ると、胃の知覚神経機能が麻痺するため、食べすぎに繋がります。もちろん、摂取カロリーを増やさないためにもスイーツの食べすぎは禁物です。

もし、どうしても甘いものが食べたくて我慢ができないときは、高純度のカカオ入りチョコレートを10~30gだけ食べましょう。チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには抗酸化作用があり、マウスを使った実験では、IGF-1を増やして育毛促進効果を発揮することも証明されています。できるだけ、カカオ70%以上のものを選ぶようにしてくださいね。

 
生活習慣病以外も。薄毛が初期症状の病気とは?

抜け毛が異常に多い場合は、生活習慣病ではなく次にあげる病気も疑われます。風呂場の排水溝に溜まる髪の量が異常に増えたり、朝起きたとき枕の上に髪の毛がたくさん落ちていたりしたら注意してください。

●膠原病(こうげんびょう)
20~50代の女性に比較的多く見受けられ、体内にある複数の臓器、筋肉、血管、関節などにそれぞれ炎症が起こってしまう病気の総称。原因は明らかではありませんが、免疫異常(自己免疫)によるものではないかといわれています。円形脱毛症も、自己免疫疾患で、膠原病を持っている人は、円形脱毛症を起こしやすくなります。

●甲状腺機能低下症
男性より女性の発症率が高く、40歳前後の女性に多く見受けられます。甲状腺機能低下により細胞の働きが悪くなると、毛髪サイクルそのものが短縮され、薄毛の原因になります。皮膚の乾燥やむくみ、冷え、疲労感や体重増加、月経異常などが起こる場合もありますが、症状が出なかったり、気づかない場合もありますので、疑いがあれば病院(内科や内分泌内科など)へ行きましょう。甲状腺機能低下症も自己免疫疾患であることが多く、前述のように、円形脱毛症を合併しやすくなります。

●鉄欠乏性貧血
血中にある鉄分が不足してしまうことで引き起こされる貧血。血行不良になることで、髪の毛が抜けやすくなるといわれています。特徴は髪全体が薄くなる「びまん性脱毛症」のようになるということ。徐々に進行するため、非常に気づきにくく、症状が悪化するケースが多いようです。

●脂漏性皮膚炎
頭皮や顔の皮脂分泌量が多い場合に引き起こされる病気。皮脂をエサにして、マラセチア真菌という皮膚に常在している細菌が大量増殖して皮脂を分解し、頭皮に炎症が起こります。赤みやかゆみを伴います。

 

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取材・文/荒井さやか

<教えてくれた人>
岡嶋研二(おかじま・けんじ)先生

1978年、熊本大学医学部卒業。1982年、熊本大学大学院医学研究科修了(医学博士取得)。日本学術振興会特定国派遣研究員としてウィーン大学医学部への留学、熊本大学医学部助教授、そして名古屋市立大学大学院医学研究科教授を経て、2012年4月、名古屋Kクリニックを開院。血液学を中心に研究を進め、育毛作用を有するインスリン様成長因子-1(IGF-1)を増やす新たな方法を見いだし、育毛効果を発揮する治療法の開発へと応用している。

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