動脈硬化のリスクを予測できる! 「頸動脈超音波検査」とは?/健康診断

pixta_23762753_S.jpg自治体や職場などで、毎年受けている人も多い健康診断(健診)ですが、そういった検査で は、どの程度精密に病気を診断できるのでしょう? 医療法人社団・同友会理事長の髙谷典秀先生に、最新の健診事情を教えていただきました。

前の記事「大腸がん、肺がん、胃がんの検査。それぞれのメリット、デメリットは?/健康診断(3)」はこちら。
 

脳出血や狭心症...動脈硬化が引き起こす病気とは?

動脈硬化が進行すると、心臓に大きな負担がかかるため、高血圧や心不全などの心疾患につながります。血管が狭くなったり、詰まったりすると、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などのリスクも高まります。また、血管が破裂すれば、脳出血を引き起こすことも。下記は、動脈硬化の進行で起きるリスクのある全身の病気です。自分の血管の状態を知って、病気の発症を予防しましょう。

動脈硬化が引き起こす全身の影響
脳...脳出血、脳梗塞
目...眼底出血
胸部・腹部...大動脈瘤、解離性大動脈瘤
心臓...狭心症、心筋梗塞
腎臓...腎硬化症、腎血管性高血圧
脚...下肢閉塞性動脈硬化症、壊疽

 
血管の病気の危険度を知る動脈硬化の検査とは?

血管の状態を調べる頸動脈超音波検査では、血管中のプラーク(脂肪を主体とした塊)の状態を調べます。血管壁の厚さを測り、動脈硬化の度合いをチェックします。

◆頸動脈超音波検査
動脈硬化とは血管にコレステロールなどがたまり、狭窄(きょうさく:血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)が起こること。進行すると心不全や脳梗塞などを起こします。頸動脈超音波検査では、血管の状態から動脈硬化のリスクを予測。全身の動脈硬化の進行具合を知るのにも役立ちます。
●費用の目安(自費の場合)/1000~5000円
●検査時間/5~10分

頸動脈超音波検査では、血管の内膜+中膜の厚さでプラーク(こぶ)の有無を調べます。厚さが1.1㎜以上だとプラークと判断され、動脈硬化が進んでいると診断されます。プラークは生活習慣などによってサイズが変化するので、定期的に検査を受けましょう。
1805p051_01.jpg

 

▼血管の内側にプラークができると
1805p051_02.jpg血管の内膜にコレステロールなどがたまると、血管が狭まり、血液の流れが悪くなります。

▼プラークが破裂して血栓ができると

1805p051_03.jpg

プラークが何らかの刺激で破れると、血栓(血の固まり)ができ、血管が詰まります。

 

次の記事「「脳ドック」で発見! 脳梗塞、未破裂脳動脈瘤のリスク/健康診断(5)」はこちら。

取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/やまだやすこ

<教えてくれた人>
髙谷典秀(たかや・のりひで)さん

医療法人 社団・同友会理事長、日本人間ドック健診協会理事、医学博士。年間50万件を超える健診を実施し、多くの企業 健保組合の産業医、保健指導 業務の支援を行う。

この記事は『毎日が発見』2018年5月号に掲載の情報です。
PAGE TOP