鼻炎やアトピー、ぜんそくなど、アレルギー性の病気の原因にもなってしまう"ダニ"。春の間は数が多くないものの、夏へ向けて気温や湿度が上がっていくと、爆発的に増えてしまいます。そこで今回は、ダニの正しい撃退方法を見ていきましょう。
洗濯や天日干しではダニを撃退できない!?
昨年放送された「世界一受けたい授業」(日本テレビ)では、"ダニの撃退法"について特集。番組には法政大学教授・島野智之先生が登場し、家庭で簡単にできる撃退方法を教えてくれました。
ダニの主な住処は、家中のありとあらゆる布地。汗やフケ、アカなどがたまりやすい"ソファ""カーペット""寝具"は特に注意が必要です。夏の間中しまったままの冬服や、子どもがよく触れるぬいぐるみもダニが生息しやすいのでしっかりとした対策を心がけましょう。
ダニ対策というと「洗濯や天日干しをしてたら大丈夫」と思ってしまいがちですが、実はそれだけでは不十分。実際に番組では洗濯した後の枕を顕微鏡で観察してみたところ、洗濯する前と比較して約80%のダニが生き残っていました。さらに天日干しした後の枕を見てみても、ほぼ100%のダニが生存しているという結果に。
ネット上では「よかれと思ってずっと干してた!」「これだけやってもダニって死んでなかったの!?」など驚きの声が続出。ちなみに、天日干しした後に枕や布団をたたいてもほとんど効果がありません。ダニやダニのフンが粉々になって飛び散ってしまう可能性もあるので、むやみやたらにたたくのは避けた方が無難ですよ。
掃除機の使い方にもコツが!
では、一体どうすればダニを撃退できるのでしょうか。まず島野先生が教えてくれたのは、乾燥機にかける方法。ダニは60℃の熱で完全に死滅するので、乾燥機でじゅうぶんに熱を与えた後に死骸を掃除機で吸い込むのが最も効果的なんだそう。家の乾燥機にはなかなかかけられないカーペットは、コインランドリーなどにある専用の乾燥機を使えばOK。天日干しではじゅうぶんな熱を与えられないので、必ず乾燥機にかけるようにしてくださいね。
乾燥機にかけられないソファや布団などは、掃除機をかける前に2時間ほど暗くしておくのがポイント。ダニは暗くて人のいない静かなときがより活発に活動するので、部屋が暗くなってダニが表面に出てきたところを掃除機で吸い込みましょう。
また掃除機をかけるときは、ゆっくり・2方向からかけるのがベスト。同じ場所をゆっくりと縦横の2方向から吸い込めば、繊維に絡んだダニまで取りやすくなります。掃除機が布を吸い込んでかけづらいときは、使い古しのストッキングの先を掃除機のヘッドに装着すればOK。効率よくダニを吸い込めるので、布団専用ヘッドなどがない場合は活用してみては?
SNSなどでは「今年は早めに対策しよう...」「今年はダニに噛まれたくないから今すぐ始めたい!」との声が。春のうちから対策を施して、ダニ知らずの夏を迎えましょう。