大麦に多く含まれている水溶性食物繊維、β‐グルカンの効能が生活習慣病の改善に役立つと注目されています。腸が喜ぶ大麦レシピを、東京慈恵会医科大学附属病院の濱 裕宣先生に教えていただきました。(カロリーと塩分表記は1人分のものです)
前編「腸が喜ぶ大麦レシピ『大麦のハンバーグ』と『大麦とわかめの梅サラダ』」はこちら。
栄養まるごといただきます!『キャベツととり肉のスープ』
カロリー179kcal 塩分1.9g
【材料(2人分)】
とりもも肉...120g
玉ねぎ...60g
キャベツ...200g
パプリカ(赤)...20g
押麦...10g
オリーブ油...小さじ2
コンソメ...大さじ1
塩...適量
白こしょう...適量
水...400cc
【作り方】
1.玉ねぎ、キャベツは3cm大、パプリカは2cm程度の角切りに、とり肉は一口大に切る。押麦は20分ゆでる。
2.鍋にオリーブ油をひき、とり肉を入れて中火で炒める。とり肉の表面に焼き色がついてきたら、玉ねぎ、キャベツを入れ軽く炒める。
3.分量の水を入れて沸騰したら弱火にし、押麦、パプリカ、コンソメを加えて2、3分程度煮る。塩、こしょうで味をととのえる。
爽やかさが口の中に広がります『たっぷり麦の白あえ』
カロリー106kcal 塩分1.5g
【材料(2人分)】
押麦...16g
絹ごし豆腐...80g
糸こんにゃく...50g
しいたけ...20g
春菊...40g
にんじん...20g
だし汁...60cc
●調味液
白みそ...小さじ2
砂糖...大さじ1
酒...小さじ1
塩...小さじ1/3
押麦(粉末状にしたもの。作り方の2を参照)...4g
【作り方】
1.豆腐は一口大に切り、ゆでてからふきんを敷いたざるにあけ、水気をきる。春菊は下ゆでして冷水に取り、食べやすく切る。押麦を20分ゆでてざるにあけておく。
2.調味液に入れる粉末状の押麦を用意する。押麦をいって包丁の背などで砕く。
3.鍋にだし汁と調味液の材料を入れ、糸こんにゃく、せん切りにしたにんじん、薄切りにしたしいたけを入れて弱火で水分がなくなるまで煮る。
4.粗熱が取れたら1とあえる。
ところで、そもそも「大麦」とはどんなものかご存知ですか? 大麦は小麦や稲と同じイネ科の仲間です。外側の殻皮(こくひ)が離れにくい「皮麦(かわむぎ)」と、皮が容易に離れる「はだか麦」に分けられ、それぞれの麦はさらに穂の実のつき方で、穂の6列(条)のうちの2列に実がつく「二条麦」と、6列に実がつく「六条麦」に分類されます。大麦はビール、麦みその原材料となるほか、平らに食べやすく加工した「押麦」や、食感を残した「もち麦」として、麦ごはんなどの料理に使われています。
濱 裕宣(はま・ひろのぶ)先生
東京慈恵会医科大学附属病院栄養部課長。栄養管理士。毎食700人分もの病院食調理を統括する責任者であり、レシピ本『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』(出版文化社)制作の中心メンバーでもある。