認知症の恐れもある「危険な物忘れ」の見分け方&予防エクササイズ

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誰にでも経験のある物忘れですが、連続して起こると認知症ではないかと心配になりますよね。物忘れには、「普通の物忘れ」と「危険な物忘れ」の2種類が存在します。自分では気づきにくい危険な物忘れをしていないか、チェックしてみませんか。


認知症の恐れもある危険な物忘れ

昨年放送された「この差って何ですか?」(TBS系)では、身近なシチュエーションを使って普通の物忘れと危険な物忘れの違いを特集しました。たとえば「用があって2階に移動したのに何をするか忘れてしまった」というありがちなケース。番組に出演した医学博士の奥村歩先生は「人間の脳は2つの物事を同時に考えるのは非常に苦手」と指摘し、「2階への移動に集中して、上る間にもう1つが抜けてしまう」場合は問題ないと説明してくれました。

また「よく会う人の名前を忘れる」という危険そうなケースも、「その人がどんな人かを忘れているわけではない」「情報の一部である名前を思い出せないのは心配ない」と断言。MCの加藤浩次さんは思わず「よく会う人を忘れても心配ない?」と聞き返しましたが、「やがて思い出したり、何かヒントがあって(名前が)出てくれば問題ないです」という答えにホッとしたようです。

では、危険な物忘れとはどんなものでしょうか。物事を断片的に覚えている普通の物忘れと違って「人と会う約束を忘れてしまう」パターンなど、約束自体を忘れてしまうのは危険です。脳が新しく物事を記憶できない症状は、認知症の可能性も。しかし約束したことを思い出せれば普通の物忘れなので、安心してくださいね。

「普段から行き慣れている場所の道を間違える」ケースも危険な物忘れ。人間の体には過去の記憶に基づいて自然に体を動かす力が備わっています。しかし「遂行実行機能」と呼ばれるこの能力が衰えると、今まで無意識にできていた行動ができなくなる恐れが。料理の味つけや化粧の濃さなどがガラッと変わってしまった場合、遂行実行機能が衰えている可能性があります。身に覚えのない変化を周囲から指摘されたら、危険信号かもしれません。


危険な物忘れを予防する運動

続いて奥村先生から紹介されたのが、運動と脳トレを合わせた「コグニサイズ」。脳を活性化させるコグニサイズは、物忘れの予防に効果的なトレーニングです。

基本動作はステップとカウントで、右足を開いて戻したら左足を開いて戻す動きを繰り返してください。足を動かした回数をカウントしていき、3の倍数の時は数を数えずに手を叩くのが特徴。一見シンプルな運動ですが、コグニサイズを続けて物忘れを軽減させた認知症予備軍の人たちもいると奥村先生は熱弁していました。

少しでも違和感のある物忘れをしたら、コグニサイズで認知症対策を始めましょう。

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