「一つ前」の季節の過ごし方が今の体調を決める?

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乾燥する冬も終わり、ようやく肌トラブルからも解放されると思いきや。毎年、春になっても意外にもカサカサ、湿疹で悩まされ続けることは多いもの。いったい何が原因なのでしょうか?

「実は、春は一年で最も肌に関する相談が多い季節です。四季のある日本では、体も四季に合わせて活動しています。二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」、冬にこもっていた虫が土から顔を出す、とされているころから、体にたまっていたものが表面に吹き出物として出てきたり、慢性湿疹(しっしん)なども重くなることが多いのです」

そう語るのは、東洋医学専門医の上田ゆき子先生。現在でなく過去の過ごし方がその症状に大きく影響を及ぼしていることも多いのだとか。

「この春はいつもよりも肌の調子が悪かったな...と感じている方、冬の間に暴飲暴食をしませんでしたか? 東洋医学では、一つ前の季節の過ごし方がいまの健康に影響しているという考え方があります。クリスマス、忘年会、正月...と蓄積してきた体への負担が、春になって不調として現れてきたのかもしれません」。

今から過去の生活をやりなおすことはできませんが、次に巡ってくる季節のためにできることはあります。以下に季節ごとの過ごし方をご紹介します。


不調になりがちな季節は、一つ前の季節の過ごし方が重要

【春】
植物が芽吹く季節。人間の体も、冬に体の中にたまっていたものが外に出ようとし、悪い症状も現れやすくなります。
▶夏にむけての 春の過ごし方
・生活の変化でストレスを感じやすい季節。心地よく感じる程度の運動で体の隅々に「気」を巡らせる。

【夏】
暑さで食欲が衰え、夏バテする季節。一方で、暑さをしのぐための冷房などで体の深部が冷える人も増えます。
▶秋にむけての 夏の過ごし方
キンキンに冷えた氷水やアイスコーヒーを飲まない。
・トマト、キュウリ、レタスなどの夏野菜で体の熱を冷ます。

【秋】
乾燥と冷えが進む季節。鼻やのどが乾燥していると、風邪をひきやすくなります。
▶冬にむけての 秋の過ごし方
疲れ過ぎない程度の運動で体を温める。
・気道の働きを助ける作用のあるレンコンを食事に取り入れる。

【冬】
体の機能が停滞する季節。冷えによって痛みを強く感じることがあります。
▶春にむけての 冬の過ごし方
年末年始などの暴飲暴食を避けて体をいたわる。

毎年、同じ季節に同じような症状でくりかえし悩んでいる。そんなときは「一つ前の季節」を見つめ直してみたほうがよさそうですね。
 

次の記事「気になる唇のカサつき。それは体が発するSOSのサインかも...」はこちら。 

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<教えてくれた人>
上田ゆき子(うえだゆきこ)先生
日本大学医学部附属板橋病院総合診療科(東洋医学部門)。ねりま西クリニック 漢方・内科外来。旭川医科大学医学部卒。同大学麻酔科、北里研究所東洋医学総合研究所を経て現職。著書に『女子漢方』(共著、法研)など。
この記事は『毎日が発見』2016年6月号に掲載の情報です。

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