花粉症の原因は免疫機能の過剰な反応です/花粉症最新治療(1)

pixta_2420388_S (1).jpg花粉症の人にとって、春先はつらい症状に悩まされる季節。花粉症は、花粉によって 起こされるアレルギー疾患で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。
日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学教授で、花粉症治療、特に舌下免疫療法の研究・治療に当たっている大久保公裕先生に、その原因などをお聞きしました。

 

スギに対するアレルギー体質の人が増えている

花粉症の原因になる花粉は何十種類にも及びますが、日本で最も多くみられるのはスギ花粉症で、患者数は年々増加しています。

その理由について、大久保公裕先生は「戦後に植林された大量のスギが成長し、花粉を飛散する樹齢に達しています。その他、加工食品の摂り過ぎなどの食生活、換気の悪い住環境などの変化によって、アレルギー体質になる人が増えていると考えられます」と話します。

同じような環境で生活していても、花粉症になる人とならない人がいるのは、免疫機能(体内に入ってきた病原体や異物から体を守る機能)の反応の差が関係しています。花粉に免疫機能が過剰に反応するアレルギー体質の人もいれば、反応が弱い人もいます。こうした個人差があるため、花粉症の症状の現れ方や重症度も一人一人違います。

 

症状が起こっている原因を調べるのが第一

花粉症で現れる鼻水や鼻づまりの症状は、ハウスダストやダニなどが原因になるアレルギー性鼻炎や、副鼻腔炎(ふくびくうえん)などの鼻の病気でも起こります。

「スギ花粉の時期ではないのに鼻の症状が治まらない場合は、別の植物の花粉症かもしれません。スギ花粉症とダニアレルギーを併発している人もいます。花粉症の人は、ぜんそくやアトピー性皮膚炎を併せ持つ傾向があることも分かっています。鼻の症状が長引く場合は、耳鼻咽喉科でいろいろな検査を受けて、症状の原因を調べることをおすすめします」。

 

次の記事「花粉症とアレルギー性鼻炎の違いって?/花粉症最新治療(2)」はこちら。

取材・文/髙森千織子

<教えてくれた人>
大久保公裕(おおくぼ・きみひろ)先生

日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学教授。日本医科大学付属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長。日本医科大学大学院耳鼻咽喉科修了。米国立衛生研究所(NIH)に留学後、日本医科大学医学部准教授を経て現職。花粉症治療、特に舌下免疫療法の研究・治療に当たっている。

この記事は『毎日が発見』2018年2月号に掲載の情報です。
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