●子ども
【水ぼうそう】
水ぼうそうが治ると、ウイルスは神経節に潜伏します
症状が治まってもウイルスは排除されず、神経が集まる神経節に移動します。
●大人
【潜伏期】
何もなければ、ウイルスは神経節に潜伏したままです
攻撃部隊ともいうべき細胞性免疫が、神経節でウイルスを大人しくさせています。
●大人
【帯状疱疹を発症】
ウイルスは神経から皮膚に向かい帯状疱疹が発症します
細胞性免疫が低下すると、ウイルスが急激に増殖しはじめて帯状疱疹を発症します。
「帯状疱疹の痛みが長引く帯状疱疹後神経痛(PHN)に悩まされる人も少なくありません。症状が出たら早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けていただきたいですね」
PHNは、神経節から神経に沿って皮膚に移動するウイルスにより、神経が傷つけられることで痛みが長引きます。
そのダメージによって、帯状疱疹後数カ月がたっても、PHNに悩まされる人もいます。
高齢になるほどPHNを発症しやすいので注意が必要です。
「PHNを防ぐには、帯状疱疹の発症から72時間以内に、抗ウイルス薬を服用することが重要になります。また、帯状疱疹の発疹でも、特に顔にできたりたくさんできて重症の場合など空気感染で水痘・帯状疱疹ウイルスを他人にうつすことがあります。なってしまったら、ご自身とご家族などを守るため、すぐに治療を受けましょう」
取材・文/安達純子 イラスト/堀江篤史