『はじまりのサラダと栄養学 「食べる」の本質を解いた新しい食事法』 (田代健斗/KADOKAWA)第2回【全6回】
鍼灸師・柔道整復師の国家資格を活かし年間1200人以上の患者さんを治療している田代 健斗さん。「サラダ王子」という肩書で、SNSや講演会で栄養学に関する最新論文を紹介しながら、現在の食生活を見直そうと提唱しています。活動のきっかけは、鍼灸で治療をしてもまた戻ってきてしまう患者がいるのはなぜかを追求した結果、食生活を改善しないと根本的な治癒にはならないことを痛感したから。そこで考案した、野菜を1日に600~800g食べる食事法をまとめたのが、書籍『はじまりのサラダと栄養学 「食べる」の本質を解いた新しい食事法』(KADOKAWA)です。今回はこの本のなかから、日々の生活に取り入れやすい食の知識とレシピをご紹介します。
※本記事は田代 健斗著の書籍「はじまりのサラダと栄養学『食べる』の本質を解いた新しい食事法」から一部抜粋・編集しました。
優しさしみる「ホールスープ」
1.野菜を丸ごと重曹水に12分漬ける
2.皮や葉などの捨てるところを煮出す
3.その間に野菜を切る
4.「野菜のだし」が完成
5.野菜を鍋に入れ、蓋をして煮る
6.塩で調味して完成
手順
1.舞茸以外の野菜は全て皮付きのまま、重曹水に12分漬け置き、表面についた重曹水を流水で洗い流す。
2.キャベツの芯、カリフラワーの葉や茎、玉ねぎの皮、セロリの葉など、食べない部分を全て鍋に入れ、水1Lとともに中火にかけ、10分程度(野菜を切っている間)、煮出す。
3.キャベツ、カリフラワーは食べやすい大きさに、じゃがいもは皮付きのまま8mm厚さの半月切りにする。かぶは皮付きのまま実を縦8等分に切り、茎は食べやすい長さに切る。玉ねぎは薄切りに、トマトは食べやすい大きさに、舞茸はほぐす。セロリはみじん切りに、ごぼうはささがきに、生姜はせん切りにする。
4.2の皮や葉を取り出す。
5.根菜、舞茸、葉物野菜、トマトの順に鍋に野菜を入れる。水分が足りなければ足して、中火にかける。だしパックの中身を出して加え、蓋をして10~15分、蒸し煮にする。
6.途中で水分が足りなければ適宜足し、塩小さじ1 で調味する。足りなければ好みで塩を足す。好みでEXVオリーブオイル、ガラムマサラ、コリアンダーを入れてもOK。
具材として必ず入れてほしいのが、かつおと昆布のだし「イノシン酸」「グルタミン酸」、きのこの「グルタミン酸」、ごぼうの「クロロゲン酸」、カリフラワー・玉ねぎ・トマト・セロリの「グルタミン酸」です。旨味たっぷりなので、味付けは塩だけで十分。
基本のホールスープ
使っている食材にたくさんの旨味成分が入っているので、濃厚で深みのある味わいになります。作った日より一度冷まして冷蔵庫に入れた次の日のほうが味が染みて美味しいです。ベースの塩味に飽きたら、みそやしょうゆ、豆乳などで味変できます!
皮ごと栄養を摂るホールスープは塩だけで味付けして味変を楽しむ
ホールスープのメリットは、調理中に流れ出てしまいがちな水溶性のビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を丸ごと、無駄なく、大量に摂れること。
ホールスープに含まれる抗酸化物質や栄養素は、免疫機能を高めてくれますし、食物繊維は消化を促進し、腸内環境も整えてくれます。
しかも、低カロリーでありながら満足感をもたらしてくれるため、ホールスープを食事に取り入れると、ダイエットや体重管理にも役立ちます。
生野菜は苦手、量が食べられないという方は、まず、スープで野菜を摂る習慣を! 基本のスープをストックしておくと、胃が疲れたときや、食べ過ぎた翌日の体調回復にも役立ちます。
用意するもの (作りやすい分量)
キャベツ......1/4個
カリフラワー......小1 個(大1/2個)
じゃがいも(メークイン)......2個
かぶ...... 2 個
玉ねぎ...... 1 個
トマト...... 1 個
舞茸...... 1 パック
セロリ......1/2本
ごぼう......60g
生姜......1/2かけ
だしパック...... 1 袋
天日塩......小さじ1~