『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』 (しん|野菜を育むプロさん/KADOKAWA)第1回【全10回】
物価高を実感する毎日、せっかく買った野菜は無駄にしたくないですよね。おいしく、そして全て使い切るための工夫をしたい、そんな方におすすめしたいのが書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』(KADOKAWA)です。執筆者は、群馬県で大規模農家を経営している「しん|野菜を育むプロ」さん。野菜のスーパーでの正しい選び方や保存法から、その日の体調にあわせた野菜の選び方、食べ方までを豊富な知識と経験に基づいて解説しています。今回はこの本の中から、毎日の買い物や料理が楽しみになる野菜の豆知識をご紹介します。
※本記事は著=しん|野菜を育むプロさん、監修=東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書』から一部抜粋・編集しました。
キャベツは冬(11〜3月)と春(3~5月)が旬!
春キャベツと冬キャベツとで異なる食感や風味、選び方やおいしい食べ方のポイントをつかんで、年に2回の旬のキャベツを味わい尽くしましょう。
美味しいキャベツの選び方
春キャベツと冬キャベツは、「重さ」「大きさ」「葉の巻き方」の点で選び方が正反対なので注意してください。いずれも芯の切り口が500円玉大くらいのものは、生育不足でも育ちすぎでもない、ちょうどいい生育段階で収穫されたサイン。また、外葉(外側の濃い緑色の葉)は食べるには硬すぎるのですが、中身を保護しています。店頭にあれば外葉付きのものを選ぶと、可食部にあまり傷のないキャベツを入手できるでしょう。
農家だから知っている!おいしい野菜の食べ方
酢キャベツ
たくさん作っておけば、健康的な付け合わせ、副菜になります。千切り、ざく切りなど食べやすい大きさに切ったキャベツを、塩適量(キャベツ1/2に対し小さじ1)とともに密閉ビニール袋に入れてよくもみ、お酢適量(キャベツ1/2に対し200ml)を加え、冷蔵庫で半日間寝かせます。好みで砂糖、昆布、粒マスタード、唐辛子を入れても。
無限キャベツ鍋
素材のうまみが合わさって、キャベツ1玉があっという間になくなっちゃいます。4等分に切ったキャベツ、豚バラ肉、しめじ、しいたけ、コンソメスープを入れ、キャベツがしんなりしたら完成。
キャベツの処理法をチェック!
【切る場合】
キャベツの葉の芯は栄養豊富で甘みも強いので、捨てないで!硬めの食感が気になるようなら、スライサーなどでそぎ取る、もしくはV字に切り離してから細く刻んで料理に。
【茹でる場合】
茹ですぎると食感が失われ、ビタミンC、ビタミンUなど水溶性の栄養素も流出してしまいますが、茹でるとたくさん食べられるのも事実。1枚ずつ葉をはがし、沸騰したお湯に入れて約30秒、サッと茹でます。
キャベツを長持ちさせる保存法
硬い芯の部分をくり抜いて濡れたキッチンペーパーを詰める、もしくは芯に楊枝2~3本を刺してから乾いたペーパーで包みます。春キャベツの保存期間は1週間。
【使いかけの場合】
切り口が空気に触れないよう、ラップでぴっちり包んで冷蔵室へ。